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A)長谷川くん!
慎)…ん?
A)…その、さっきはごめんなさい。
慎)は。
俺の目の前でいきなり頭下げた。
え、なんで。
100俺が悪いじゃん。
A)ごめん、不快な思いさせちゃったよね。
急だったから咄嗟に…
慎)……ま、俺も触ったのはダメだったかなって反省しましたよ。
A)…でも痛かったよね、
慎)…それなりには。
A)ごめんなさいぃ〜…
慎)は!?いや、え!?泣くなよ!?
アイス奢ってやるから!!
A)えっほんと!?
慎)………
ちょろい。
A)はぁ、やっぱりチョコだねぇ
慎)は?バニラだろ。
近くのコンビニに寄って、100円しないくらいのアイスを奢らされた。
…確かに奢るって言ったけどな。
本気で奢る羽目になるとは……
初めてのちょっとした寄り道。
アイスを頬張りながら帰路につく。
A)…明日から夏休みだね。
慎)やっとだよ、ちょっと待ち望んでたかもしんない。
A)え、そうなの?
慎)うん、勉強したくない。
奇跡的に補習にも引っ掛からなかったし!
有意義に過ごせそう。
A)あははっ笑 絶対課題終わらないタイプだ笑
……空元気かな。
笑顔がいつもみたいに眩しくない。
慎)…何か言いたいことでもありますか。
A)…すごい、エスパー?
慎)なんか表現古い。
A)そんなことないでしょ!
慎)…で、なんですか。
いつからか彼女の表情から彼女の言いたいことを何となく汲み取れるようになっていた。
それが当たってる時もあれば外れてることも。
今回の場合は当たってたっぽい。
A)…1ヶ月くらい会えなくなるじゃん、
慎)…うん。
A)……夏休みの間も会えない、かな。
慎)……
ああ今日も。
五月蝿い程に蝉の鳴き声が俺らに纏わり付く。
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作者名:れい | 作成日時:2020年5月20日 21時