君と過ごした時間は【長谷川慎】 (ページ17)

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あれから何度Aと遊んだんだっけ。

多分5回くらい。

行くとこはほんとにばらばらで、俺は着いてくのに必死だった。

気付けば夏休みは終わっていて、9月も半ばを過ぎようとしていた。

席は変わらず前後。
俺は誰よりも君と話す。

それが俺にとっての当たり前。

君の声が俺の胸に、鼓膜に響いてくるのが分かる。

…この感覚、嫌いじゃない。

寧ろ好きだ。

ころころ変わる表情が。
少し控えめになったり大口開けたりした時の笑い声が。
ふとした瞬間の仕草が。

君の全てが俺を釘付けにさせる。

…なんてな。

君に直接言ってしまえば俺らはどうなるのだろうか。

不安ばかりが募って言い出せずにいる。

一分一秒でも長く君と過ごす時間が欲しい。

そう思えば思う程君を遠く感じる。

いつか君と面と向かった時に声に出せる日は来るのか。

俺次第ではあるんだけどね。

一度考え始めれば、もう君のことしか頭になくなる。

…2ヶ月後、だっけ。

君に最高の誕生日プレゼントをあげられるといいな。

君が、泣いて喜んでくれるような。

…そんなプレゼントを。

……うわ、俺重くね？

もうちょっと爽やかにいきます。