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高校に入って初の期末考査ももう全ての答案が返却された。


まぁ、まぁまぁ。



赤点取らなきゃいいだけだから。





A)長谷川くん結果どうだったのー?


慎)うわっ、勝手に見んなって。


A)ふんふん、300人中125位ですか。
半分くらいなの?いつも。


慎)…それが何か。
つか返して。


A)あ。


慎)…あんたは?何位なの?


A)ふふ、聞いて驚け!
堂々の1位なのです!



目の前には結果が書かれた紙。



いや近い。



よくよく見れば学年席次は1位。



慎)…世も末だね。


A)なんで!?


慎)…いつもはっちゃけてるから、勉強もそのままの感じなのかなって。


A)それは褒めてるの?貶してるの?




…難しい質問だな。


ちょっとだけ揶揄ってみただけなんだけど。




慎)…あなたのいいとこなんじゃないんですか。


A)……





え、なんで黙るの?
変なこと言ったっけ俺。





A)…えへへ、でしょー!





恥ずかしそうにはにかんで、俺にピースを向ける。


…彼女のこういう飾らないところがいいのだろうか。






慎)…そーゆーのがなければの話だけどね。


A)えっ。ちょ、えぇっ、?





そう言い残して俺は席を立つ。




A)長谷川くん?何処行くの!


慎)帰るの。


A)ちょっと待って、私も帰るから!





慌てて支度をする彼女を待つことなく教室を出た。



横に並んで帰ってたら。







彼女にこの締まらない顔見られそうな気がしてならなかったから。

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作者名:れい | 作成日時:2020年5月20日 21時

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