怪我 ページ21
帰り道
友人がやっとこ帰った。やっとこと言っても、いつかなくなってしまう時間なんだ。大切にしなきゃやな！
『せや、怪我しとらん？大丈夫か？』
kn「…おん」
間があったな、、
さては、！！何か隠している、？？？？
『…ちょい腕と足見せてくれへん？？』
kn「なんでや？」
少し嫌そうにしとる…
マァ見るんですけどね
近くにいた捏島くんをよっと持ち上げる。
軽ない！？？？飯食ってる？？？
kn「何しとんねん！」
『いや、怪我してそうだから、さ！』
強制検査でーす。なんて言うわけもなくジタバタしている捏島君の袖をまくる。
今は春なので一様長袖。
え。
Ｗhat is this??
『なんでこうなった..』
kn「…言ってもどうせ同じやろ、」
ボソッと吐き捨てる捏島君だが
目に光がない。何かを諦めている目だ。
もしかして。前の家族にやられたんじゃ…？
誰がやったんだ？この人に怪我させたやつ
あと、
『ッ、なんで言わんかったんや!！‼︎』
肩がビクッと震えている。
目を合わせようとしない
…怯えてる
kn「…そんなこと、言ったら、捨てれられてしまう思て…」
とても小さくて弱々しい声が耳に残った。
いや、俺が気づけばよかったんだ。
そういうことは、あんま他の人に言いえないから。
気づけなかった俺が悪いんだ。
ひとは、時々残酷だから、
人の気持ちをわからない人もいるのかもしれない。
それが、俺だったってだけ。
君は悪くない。
『……気づけなくってごめんな。』
kn「なんで謝るんや」
『“かぞく”やから、』
『前の家族がやったん？』
kn「言いたくあらへん」
なんで頼ってくれないのか
まだ俺は信用されてないだけだ。俺が悪い
俺がダメだから。
『本当の、こと、言ってくれへん、、？俺、君のこと、もっと知りたいんや……俺、力、不足やから』
kn「………ゃ、られた」
泣きそうな顔で言われた。
俺の袖をつかんでいる様子はとても弱々しかった。目を離した隙に消えてしまうのではと思うほど。
もういいかな。
ごめんねって言って。
俺、もっと成長しないと。この人たちのために。自分の力で、今あるもの、しぬまえに守らないと。
『本当のこと言ってくれてありがとう。』
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作者名：砂糖漬けにされたナッツ | 作成日時：2022年11月25日 23時
