雀の涙。

秋。 ページ10

Aside

葉が緑から赤や黄色に染まってきた。私たちの制服も夏服から冬服へと衣替え。秋の深まりを感じる。秋といば、やっぱり食！！と、言いたいところだけど、太ると嫌だから食べ過ぎないようにはしている。

A「お腹すいたー！という訳で、二人とも！じゃね！」

美空「なんだよー！今日も一緒に食べないのかよ！」

七海「今日も例の先輩とでしよ？仲良しだねー？」

A「嫉妬かいw？じゃ、私はこれで！」

最近は彼と昼休みを過ごすことが多くなった。今日もいつもの場所に向かった。

A「せーんぱい！来ましたよ！」

大智「今日は何かご機嫌だね。何か良いことあったの？」

A「いや〜？今日は何故かテンション高いだけですよ！」

大智「まぁ、元気そうで何よりだけど。」

色々世間話とかをしながらお弁当を頬張る。先輩の食べる量がいつもに増して多い気がする……？と思ったが、きっと気のせいだと思う。

A「先輩は秋と言ったらなんて言います？」

大智「勿論、読書の秋でしょ。」

A「ですよね〜。先輩、読書好きですもんね。」

大智「そういう君はどうなんだい？」

A「え、あんまり言いたくないですけど、食欲ですかね…？太るからあんまり食べ過ぎないようにはしたいんですけどね…w」

大智「君は細いから食べ過ぎた方が丁度いいんじゃない？おっと、失礼。」

A「んもう！女の子は細い方がいいんですよ！」

先輩、たまに女の子の扱いが悪くなるときがある。慣れてないのかもしれない。そう思うとやっぱり、かわいらしいなんて思ったりしてしまう。たまにはカッコいい所も見せて欲しいと思った。

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