雀の涙。

早朝。 ページ40

Aside

土曜日の早朝、七海からの着信が来た。こんなに朝早くから、何の様だ。少し苛立った。

A「何時だと思ってるの？」

七海《ごめんてWAちゃんなら起きてるかな〜って思ってさW》

A「せっかくの休日なのに……。」

七海《我が親友なら許してくれるよね☆》

A「だから、何？」

七海《デート、するんでしょ？》

A「………ちょっと、テレるから……」

コイツはいつもそうだ。何かあると煽ってくる。

七海《コーディネートのこと、手伝おっか？》

A「…………任せる。」

七海には前科があるからな……と思ったが、ダサい格好をしていくよりかはマシだと思ったから手伝ってもらうことにした。

七海《おっけー、任せて！！》

A「この間みたいに露出は駄目！！」

七海《え、効果あったでしょ？！》

A「どう思われたことか……。」

七海《いいじゃん？男の子って結構そういうの好きじゃん。》

A「それで周囲から見られたら困るし…」

七海《都会だよ？？その辺にいるでしょ？そういう服装の人。》

A「そういう問題……？私、ちょっと恥ずかしいんだよね…。」

七海《いいの、いいの！Aちゃんの先輩が好きな服装でいいでしょ？》

A「先輩はそんな趣味してない！」

七海《今日、空いてるんだったら行くけどどうする〜？》

コイツ、スルーしやがった。いつものことだけど。

A「いいよ、今日空いてるし。」

そうして、私の朝が始まったのであった。

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