Strawflower (ページ19)

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練習室から飛び出し空いている部屋に入った

できるだけ隅っこで、体を縮めて座った

泣くな

お願いだから弱さを見せるな

他のメンバーの方がもっと辛い思いを長い間してるのだ

そう思って溢れる涙がこぼれないように唇を噛み、腕で自分を抱きしめた

大変なのは自分だけじゃない

私は一緒にただ踊りたいと思う気持ちだけでここまで来てしまった

この、SEVENTEENに、全てをかけている人と熱量が違ったのだ

そう痛感した

しかし、韓国に来てから私にはダンスやアクロバットしかないと感じた

だから、一緒に踊りたい、舞台に立ちたいと夢ができたのだ

「A、ここにいたんだね」

空いた扉を見ると、息を切らしたジュニオッパがいた

「スニョンには内緒で僕と一緒にここでちょっと休もう」

ジュニオッパは練習室から勝手に出ていってしまった私を連れ戻しに来たのだと思っていた

しかし、ジュニオッパは私の横に一緒に座った

そこからジュニオッパは特に話すことは無くずっと私のそばに居た

『ジュニオッパ戻らなくてもいいんですか？』

「全然〜」

少しゆるゆるな、あのいつも通りのジュニオッパで驚いたが、今はそれが心地いい

ジュニオッパは最近ハマってる食べ物や、好きなこと、嫌いなこと、ダンスの先生が怖すぎることや、中国でのこと、沢山話してくれた

きっと、ジュニオッパなりの励まし方なのだろう

「……それでね……ってAなんで笑うの！」

不安そうな顔をしながら、私の顔色を伺いながら、早口で沢山話してくれているジュニオッパをずっと眺めていると、気付いたら気持ちが軽くなっていたようだ

『なんでもないよ、ジュニオッパ。ありがとう』