【ペルソナ5】秀尽学園の佐倉さん。 (ページ13)

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「せっかくワガハイが貸しを作ったのに、このまま踏み倒されても困るからな。様子を見にきてやったぞ」

「おわっ！猫が喋ってやがる！？」

「ネコじゃねーし！モルガナだ！！」

『どっからどう見ても可愛いにゃんこ…』

両手をわさわさしながら歩み寄ると、モルガナに威嚇されてしまった。

だが喉を撫でると、猫のように喉を鳴らし始めた。

やっぱ猫だよ

モルガナ絶対猫だよ

「それよりもクセっ毛、なんでそんな話してるんだ？」

来栖くんが説明すると、モルガナは私の足の上に丸まりながら、なるほどと答えた。

「それで、パレスの方のカモシダに何かしようとしてたってわけか…やはりオマエなかなか賢いな」

来栖くんの言う通り、あの城は鴨志田が見ている学校で、あのパレスを消せば鴨志田がまともになるかもしれないという事らしい。

モルガナ曰く、パレスを消すというのは"改心させる"という事になるらしい。

「パレスには欲望の核である"オタカラ"が有る。その"オタカラ"を奪えば、パレスの主を改心させられる」

『…じゃあ、もう一度あのパレスに行って、しかも物を盗まなきゃいけないの？』

「他に方法があるのか？」

モルガナは立ち上がり、猫のような素早い動きで去っていった。

もう一度あのパレスに行かなければならない。

パレスの鴨志田はかなり怒っていたから、次捕まれば無事じゃ済まないだろう。

「…今日は解散だ、他の方法がないか考えてみるわ…」

球技大会も終わった為、私達はそれぞれ家に帰ることとなった。

来栖くんと共にルブランに向かっていると、私の顔を見て、あっと声を上げた。

何事かと顔を上げると、口元に手を添えられた。

「ここ切れてる…」

『えっ、あ、うん』

この子無意識？

えっ、本当に無意識なのこの子は！？

思わず顔を赤くすると、少ししてやっと気付いたのか、サッと手を引いてくれた。

何だか気まづくなりお互い俯いていると、ルブランの入口から惣治郎さんが顔を覗かせた。

「そんな所で二人して何やってんだ、早く来い」

そう手招きされ、慌てて店内へ入った。

今思えば、手を握ったり握られたり、ジャケットかけてもらったり…なかなか恥ずかしいことをしていたな…

思い出して悶えていると、そんな私を見た来栖くんと惣治郎さんは首をかしげていた。