夏、到来。 ページ10
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夏。風磨先輩の好きな夏。
今日は久しぶりに風磨先輩に会う。
昨日の夜、急に連絡が来て『勝利、明日出掛けるぞ！』と電話で言われてﾌﾞﾂ、と切られた。
何も予定なかったからいいけどさ、一応こっちの予定も聞いてほしいよねっていう話です。
風磨先輩が家まで迎えに来てくれるらしいので昨日のうちに家の住所を送っておいた。
しばらくするともうすぐ着くよー、と連絡があったので外に出て待つ。
5分くらい経った頃、黒い乗用車が俺の近くに止まった。
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風磨 「助手席乗って」
窓を開けてそう言われたので前の扉を開けて車に乗り込んだ。
風磨 「めちゃくちゃ久しぶりだな」
勝利 「連絡は取ってましたけど全然会ってないですもんね」
風磨 「最近どう？」
勝利 「最近は…お気に入りの喫茶店見つけました」
風磨 「へぇ、勝利って1人で喫茶店行ったりするんだ」
勝利 「俺だって喫茶店くらい行きますよ」
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そういえば今日どこに行くか聞いてなかったなと思って先輩に聞いたら「え、海」という何ともシンプルな答えが返ってきた。
まぁ、夏が好きな風磨先輩らしいっちゃらしいんだけど。
車で1時間ほどかかって着いたそこは広々とした綺麗な海が広がっていた。
休日とあって駐車場も車がいっぱいで砂浜も人がたくさんいた。
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勝利 「そういえば俺水着とか持ってきてないですよ」
風磨 「大丈夫、勝利の分も用意してきたから」
そう言って先輩は後ろの席を開ける。
そこには海を楽しむグッズと一緒に俺の分の水着とご丁寧に日焼け止めまで置いてあった。
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作者名：桜彩 | 作成日時：2022年11月1日 23時
