いつかの自分の言葉 ページ13
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勝利 「今日はありがとうございました」
風磨 「いーえ。何かあったらいつでも連絡しろよ」
勝利 「はい。ありがとうございます」
風磨 「あ、あとその気になってる人と進展あったら教えろよな」
勝利 「ふふ、はい」
俺の事を家まで送ってくれてじゃあな、と言って先輩は帰っていった。
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有河 「あ、勝利だ」
大学での講義が終わって帰ろうとしたら桜とばったり教室の前で会った。
勝利 「あれ今日講義ないって言ってなかったっけ」
有河 「うんそうなんだけど、教授に頼まれ事されちゃってさ」
勝利 「今から？」
有河 「ううん、さっき終わった。勝利は？もう講義終わり？」
勝利 「うん」
有河 「じゃあ久々にご飯食べようよ」
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桜に誘われてやってきたのはいつものカフェ。
これだけ来てるとお互い頼むものも変わらなくなってきて席に着いてすぐに注文を済ませた。
先に運ばれてきたオレンジジュースを一口飲んだ桜が口を開いた。
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有河 「そういえば聞いたよ風磨くんから」
勝利 「何を？」
有河 「勝利、気になってる人がいるみたいって」
飲んでいたコーヒーを思わず吹き出しそうになった。
勝利 「いや、情報はやっ」
有河 「だって勝利の事誘って話聞いてあげてって言ったの私だし」
勝利 「それは先輩から聞いたけど…」
有河 「だから風磨くんは私に報告する義務があるの」
勝利 「何だそれ」
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まぁ別に口止めはしてないし、いずれ桜にもいうつもりだったんだからいいんだけどね。
そこからは桜の質問攻めが始まった。
たくさん話を聞かれている間に料理も到着してとりあえずいただきますをした。
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有河 「勝利さ、好きなのかまだ分からないって言ったけどさ」
勝利 「うん」
有河 「もう好きでしょ、その人の事」
勝利 「何を根拠に」
有河 「前、私に言ったじゃん。相談してる時点で桜は風磨先輩の事が好きなの！って」
勝利 「…」
有河 「勝利も風磨くんに相談してる時点でその人の事が好きなんだよ」
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確かに桜に言った事がある。
その言葉が回り回って今度は桜から言われると思わなかった。
そっか、俺好きなんだ。Aさんの事。
今まで自分がどう思っているのか分からなかった心がすーっと晴れやかになった。
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作者名：桜彩 | 作成日時：2022年11月1日 23時
