第58振 2度目の捕縛←お茶してたら捕まった ページ14
Aside
ーー誰が敵で、誰が味方なのかわかんない。誰か居ないか…。鶯丸さんだ!!お茶を淹れて私を呼んでる。鶯丸さんのお茶は美味しいから好き。お隣にお邪魔して、お茶を飲む。…うん、美味しい。
A「緑茶が美味しい。鶯丸さん、お茶請けの和菓子も美味しいね」
鶯丸「そうだな」
うまうまです。お団子もうまうま。平野くんの淹れたお茶も美味しかったなぁ…そう言えば。今度、また淹れて貰おう。
長谷部「荷葉様、書類整理も終わりました。後で、お名前だけ書いて頂けますか??」
A「ありがとう、長谷部さん。今は休んで??用が出来たら呼ぶから」
長谷部「わかりました。…三日月が探しておりましたが、なにかありましたか??」
何故此処で、三日月さんの名前が出てくる。探さないで下さいと言いたい。←
A「かくれんぼみたいなものよ。お茶も飲んだし、また逃げようかな」
「ーーそう言わずに、まだ飲もうではないか」
A「三日月さんに見つかる前に、逃げる…って。…えっ??」
長谷部さんでも鶯丸さんでもない。この声は…。鶯丸さんの隣を見ると、三日月さんが座っていた。立とうとしたら、鶯丸さんに腕を掴まれた。
鶯丸「もう、行ってしまうのか??」
少ししょんぼりしたような顔の、鶯丸さん。…やだ、可愛い…。じゃなくて!!
A「…もう少しだけよ??」
三日月さんに動くな、とでも言うように睨むと、ほけほけと笑う。おじいちゃん可愛い…。
三日月「そう睨むでない。今はなにもせぬ。鶯丸の茶は、美味いな」
いつの間にか三日月さんの湯呑みまであり、お茶を淹れて貰っている。…本当、三日月さん相手だと、たまに調子が狂うわ。
鶯丸「ーー仲直り、出来そうか??」
私を見ずに、庭を見たままそう言った鶯丸さん。…自分勝手な理由で、三日月さんを避けてたんだもんね。…少し(後半)は三日月さんのせいだけど。
A「三日月さんーー避けて、ゴメンなさい」
三日月「なに、構わぬよ。俺も悪いのだから。…荷葉、近う寄れ」
隣に移動すると、鶯丸さんが居るにも関わらず、腰を抱かれた。三日月さんの胸に飛び込むような形になり、顔が赤くなっていくのがわかる。
A「みっ、三日月さん…!?」
三日月「ーーあの言葉、俺は嬉しかったぞ」
私にだけ聞こえる声音で、そう言った。好きと言ったあの言葉。三日月さんがそう言ってくれるなんて、思ってもみなかった。私の顔は、緩んでしまっているに違いない。…誰も見ないで。
第59振 嬉しそうな顔と聞きたくない事実←来るのか…(三日月side)→←第57振 盗み聞きされてたなんて←うわあああん!!
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作者名:葦原 さくら | 作成日時:2018年4月13日 9時