第77振 家族を助けて!!←助けに来てくれたのは女神様(乱藤四郎side) ページ33
乱藤四郎side
ーーねぇ、見習いさん。僕たちのなにがいけなかったの??僕たちは、主さんを守ってただけだよ??君は、この本丸の主じゃない。なのに…、皆はなんで見習いさんを主と呼ぶの??
乱藤四郎「…主さん、無事かな??」
薬研藤四郎「…あぁ、大将はきっと無事だ。こんのすけが、見習いや彼奴らの目を盗んで、政府に転送してくれたからな」
それがバレて、僕たちはこんな所に閉じ込められてる。…此処に居るのは、主さんを最後まで信じていた者たち。…太刀・大太刀・薙刀は居ない。居るのは打刀・脇差し・短刀だけ。…でも、その殆どが、折られてしまっている。岩融さんや石切丸さんは、僕たちを庇って折られてしまった。大倶利伽羅さんと鳴狐さんは中傷、骨喰兄・鯰尾兄は重傷。僕たちも、中傷を負っている。此処は、主さんも知らない地下牢。…僕たちは、助けて貰えないの??ーーこれは、誰の霊力??暖かくて、すごく優しい。まるで、主さんのような霊力。主さんのは、霊力じゃなくて小宇宙って言ってたっけ。…じゃあ、これも小宇宙??
「あら、やっぱり地下があったのね」
髪をおろした、審神者服の綺麗な女性が居た。
乱藤四郎「…貴女は、誰??」
「私??私はね、貴方たちの主の元妻よ。…小宇宙の話は聞いてるかしら??」
薬研藤四郎「大将の…??あぁ、近侍の時に聞いた事がある。…アンタも、小宇宙を使うのか??」
コクンと頷き、此方に近付いてくる。
乱藤四郎「駄目!!」
牢に触れると、バチッと音がした。
加州「荷葉、大丈夫??」
「えぇ。呪符かしら??乱藤四郎さん、薬研藤四郎さん、此処には貴方たちだけですか??」
荷葉さんって言うんだ。
乱藤四郎「…僕と薬研以外は…」
「そう…。…辛かったわね。すぐに助けるから、下がっていてね。清光・安定・ずおくん・ばみくん、お願いね」
祈る荷葉さんの周りが、光っている。…あれが、主さんの言っていた小宇宙。荷葉さんが、主さんの言っていた大切な人なんだ。…春の日溜まりのように優しくて、笑顔が似合う。けど…怒ると氷のように冷たく、少し怖い。そう言っていた。女神様だからかな。主さんが昔、神様の依り代だったのは、見習い以外は聞いて知っていた。荷葉さんと万屋で出会ってしまった事も、手紙を交換している事も、全部聞いた。だから、僕は主さんを信じていた。いち兄や他の兄弟たち、三日月さんたち三条、鶴丸さんたち伊達組も。荷葉さんお願い、三日月さんたちを助けて!!
第78振 貴方たちの想い←必ず助けてあげるから→←第76振 いざ、出撃←我慢の限界です
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作者名:葦原 さくら | 作成日時:2018年4月13日 9時