第６８振 一難去ってまた一難←ベタベタしすぎです(一期side) ページ24
一期side
ーー見習いが、またやって来たと聞いた。なにをするにも、荷葉殿の側に居て、弟たちが近付こうにも近付けない。…荷葉殿狙いなのだろう。
三日月「…こんのすけから、話を聞いてきた。彼奴…見習いは荷葉を狙っておる。出来れば、毎日誰かしら付いている方が良いだろう。今日空いている者は居るか??」
源氏兄弟、小狐丸殿と石切丸殿、私と叔父上。他にも空いている刀剣は居る。脇差し以上の者が良いでしょうな。なにかあった時、守りやすい。…それに、弟たちを危ない目にあわせる訳にもいかない。
髭切「俺とピザ丸が、付いてくるよ。行こうか、ピザ丸」
膝丸「兄者、俺はピザ丸ではなく、膝丸だ」
２人はそう言いながら、居間を後にした。
三日月「…夜は、俺たち三条の部屋か、粟田口の部屋に連れてきた方が良いだろう。もしくは、伊達組…源氏兄弟。荷葉に選ばせるか」
A「なら、粟田口の部屋にしようかな」
声のした方へ顔を向けると、疲れた顔で此方を見ている荷葉殿が居た。
A「髭切さんと膝丸さんに頼んで来ちゃった。…何処に行くにもくっついて来て、鬱陶しいったらない。短刀ちゃんたちと遊びたくても、遊べない。…一期さん、皆に謝っといてくれる??蛆虫…もとい、白檀くんが邪魔をしてくるから」
一期「弟たちもわかっていると思います。荷葉殿が、動きたくても動けない事を」
A「皆優しくて、良い子だもんね。煩いから、帰ろうかな。…いや、このまま短刀ちゃんたちの所に行ってくるわ。私から癒しを奪おうなんて、１億年早いのよ。短刀ちゃん不足で仕事に支障を来す前に、行ってこよう♪」
かなり参っているご様子。言動が少し可笑しい。ちょうど良い所に、後藤が通り掛かった。
後藤「荷葉、皆で遊ぶんだけど。一緒にどうだ??」
A「遊ぼう。行ってきまーす♪」
後藤の手を取り、小走りで去っていく荷葉殿。庭からは嬉しそうな声が聞こえてくる。
鶴丸「まだ見習いが来たばかりだと言うのに、疲労は限界だな」
一期「そのようですね。まだまだ先は長いですが、これでは身体を壊されてしまいます」
長谷部「…今日は早めに休んで頂こう。なにかあっては、俺たちが困るからな。心配で夜も眠れん…」
それはわかります。…粟田口の部屋で寝て頂く訳だが、弟たちにも言っておいた方が良いでしょう。…弟たちの喜ぶ顔が、目に浮かぶようです。勿論、私も嬉しいですぞ。…秘密ですが。
第６９振 天国←もうね、此処から出たくない→←第６７振 寂しい←でも、貴方たちが居るから
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：葦原 さくら | 作成日時：2018年4月13日 9時
