検索窓
今日:2 hit、昨日:32 hit、合計:37,346 hit

ページ11

紫「淳子ちゃん?布団ちょっと退けるで?」

黄「っや、!」

紫「あ、起きてたか。先生のこと怖い?」

黄「こわ、い、っ、」


口を開いてたせいで、さっきまで頑張って止めてた早い呼吸が止まらなくなってしまって。

布団の中にいるのもあって酸素が入ってこない。苦しい。


紫「淳子ちゃん、淳子ちゃん。怖かったら目瞑っててええから1回布団退かそう。」


抵抗できる力ももう残ってない。

目をぎゅっと瞑っていると布団が退かされて、身体をゆっくり起こされて。

そのままあったかい何かに包まれる。

目を開けなくても、何かなんてすぐに分かる。

この温もりに、何度も助けられて来たから。

そっ、と目を開ければ、目に入るのは先生の白衣。

先生がゆっくり背中をさすってくれるおかげで、さっきまであんなに苦しかったのが嘘のように呼吸が楽になる。


黄「せんせ、ありがとうございます、」

紫「ううん、ええのええの。ごめんな、もっと早く来てあげれへんくて。」

紫「なんか変なこと言われたりしてない?大丈夫?」

黄「…」

紫「その沈黙は、言われたんやな。」

黄「サボりだろ、とかって、」

紫「そんな酷いこと言われたん、ほんまあとであいつらしばいとくからな。淳子ちゃんがサボりじゃないのはちゃんと分かってるから。気にせんくて大丈夫やで。」

紫「よし、どうする?寝るか、先生とお話するか。」

黄「先生とおはなしする、」

紫「ん、ほなしよっか。無理せんといてな?」

黄「はい、」


先生は、いつも簡単に私を安心させてくれる。

私を見捨てずに、落ち着くまで傍にいてくれる。

その日は、先生と2人でいろんなことを話した。


Fin.

紫×橙→←黄×紫 ◎



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (46 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
204人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:なか | 作成日時:2023年4月1日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。