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それから数日後。
友達と飲みに行ってカラオケまでしたら、こんな時間になってたわ。
流星、ちゃんとご飯食べて宿題終わらせてるやろうか。
親さん帰ってきてなかったら、ちょっとだけ流星のとこ行ってこよう。
あ、流星ん家車ない。ってことは流星はまだひとりか。
あれ？流星の家の電気がついてない。リビングも、2階の流星の部屋も。
もう夜だとはいえ、まだ寝るにはちょっと早い時間。
とりあえず家に荷物置いて、ちょっと様子見に行ってみよう。
玄関のドアノブを握れば、簡単に開く扉。
おかしい、俺今日はちゃんとカギ閉めた。確認だってした。
え、じゃあ、なんで開いてるん？
恐る恐る家の中に入ってリビングに向かえば。
どこからか、すすり泣いているような音が聞こえてくる。
俺、ひとり暮らしやで？幽霊とか、いたりするん？
そっと、リビングの電気をつけると。
ソファに誰かがうずくまってるのが見えた。
桃「…流星。ただいま。」
そっと顔をあげて俺を見つめてくる目は真っ赤、既に潤んでるのにさらにうるうるしていく流星の目。
桃「おいで。」
近付いて目線を合わせてそう言えば、きゅ、と控えめに抱きついてくる。
そんな流星を抱き上げて、そっと背中をさすってあげれば。
ぐすぐすとまた鼻を鳴らしながら泣き出した流星を、強く抱きしめる。
いつもにこにこしてるけど、本当は寂しがり屋で泣き虫な流星。
なのに親に心配かけちゃいけないと思ってるんか、すぐ無理して、我慢する。
こうやってうちに来て泣いちゃうのも、今日が初めてじゃない。
こんな小さい身体で、どんだけ抱え込んでるんやろう。
流星の寂しさは、俺が埋めてあげたい。
ちょっとでも、埋めてあげれてたらええんやけど。
しばらくして、流星も落ち着いてきたみたい。
青「のぞむ、どこ行ってたん？」
桃「友達と遊びに行っててん。ごめんな。」
青「せっかく望に会いに来たのにおらへんくて、俺寂しかったんやからなっ。」
桃「うん、ほんまごめんな。寂しい思いさせて。」
大丈夫やで！って笑う流星はやっぱり可愛い。
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作者名：葡萄 | 作成日時：2022年10月9日 12時
