愛情至上主義 1 (ページ17)

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黄「…駆け落ちって、悪いことやと思う？」

緑「駆け落ち、」

黄「ごめん、なんでもない。忘れて。」

あぁ、俺は何を言うてるんやろう。

駆け落ちとか、そんな無責任なことして許されるわけがないのに。

ふたりの間に沈黙が流れる。

緑「…淳太は、どう思うん？」

自分が聞いたことなのに。答えが、見つからない。

緑「…悪いことやったとしても、本人たちがそれで幸せなら、それが本人たちが選んだ結末なら、俺はそれでええと思うよ。」

黄「っ、駆け落ち、したい、俺やっぱり、ともと離れたくないっ、」

なんて、ともの背中に縋るように抱きつく。

ほんま、俺はどこまで最低な人間なんやろう。

緑「…しよう、駆け落ち。」

黄「へ、？」

緑「淳太がしたいなら、しよう。ってか俺も、ちょっとだけ、したいなって考えてたし。」

黄「ほん、まに、？」

緑「だって、俺も淳太と離れたくないもん。ずっとずっと、死ぬまで一生一緒がええ。」

緑「それにさ、駆け落ちしたら、2人で新たな場所で1から始められるんやで？もう、長い時間かけて逢いに行く必要も無くなる。ほら、めちゃくちゃ幸せやん？」

あぁ、ともは、どこまで最高な人間なんやろう。

黄「俺の、わがまま、聞いてくれるん、？」

緑「もちろん。」

やっぱり、ともと出逢えてよかった。

大好きや、もう、ほんまに、愛してる。

新月の静かな夜、俺ら2人は今の環境を全て捨てて、2人で新しく幸せな生活を始める約束をした。

Fin．