青×紫 ◎ ページ12
死にたがり青くん
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紫side
とん、とん、と階段を登ってくる微かな音で目が覚める。やっと帰ってきたんかな。
最近、流星の帰りが遅い。
初めは浮気も疑ったけど、どうやら浮気じゃなさそう。
日に日に流星が疲弊して行くのが目に見える。
こんな遅くまで何してるんか聞いても、へにゃ、と力なく笑って仕事やで、って。
ほんまに、仕事なんやろうか。
ガチャ、と扉が開いた音がして、ふらふらと流星がこちらに向かって歩いてくる。
紫「りゅうせ、おかえり。」
そう声をかけても何も返ってこない。
そのままぽふっとベッドに倒れ込んだ流星。
枕に顔を押し付けたままぴくりとも動かんくなってしまった。それ、苦しくないん?
紫「流星、苦しくないん?」
紫「流星?聞こえてる?寝てる?」
反応無しやし、寝てるんかな。そのままやと絶対苦しいやろうし寝返りを打たせようと流星の身体に触れる。
ん、なんやこれ、動かへんぞ。
力を入れて動かないようにしてるらしい流星。
しかも枕をぎゅうと握って頭を押し付けてる。
紫「流星、流星!息できひんって!」
なんとか力づくで流星から枕を取り上げれば。
青「っは、!げほ、っ、げほっげほっ、は、はっ、ぅ、はぁっ、」
涙をぽろぽろ流しながら過呼吸を起こし始めた流星を抱きしめる。
青「っ、しに、た、しな、せて、はま、ちゃん、」
紫「…は?」
死にたい、死なせて、って泣きながら途切れ途切れに訴えかけてくる流星。
なんで、急にそんなこと言い出すん。
紫「流星、そんなこと、言わんでや、」
青「しに、たいっ、なぁ、はまちゃん、」
光を失った目から大粒の涙を零しながらしっかりと俺の目を見て言ってくる。
ぎゅっ、と強く抱き締めて背中をさすれば。急に静かになったかと思えば、ずし、とこちらに体重を預けてきた。
紫「…流星?」
寝たのか、意識を失ったのかどっちなのかは分からへんけど。流星の閉じられた目から涙がまた零れてきて、頬を伝った。
なんとなく、ほんまになんとなくやけど、この目が開くのが、この目が開いて俺を見つめるのがあと数回な気がする。
きっと、気の所為やろうけど。
こんな流星を放って寝れるわけないし、流星をベッドに寝かせて近くに椅子を持ってきて暫く起きていることにした。
……To be continued?
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兎ノ助 - 死ネタいいなー。もっと書いて…グロとか…もっと… (3月19日 21時) (レス) @page26 id: 0423cd7255 (このIDを非表示/違反報告)
なか/葡萄(プロフ) - Fujitanatsuki14さん» 気付かせて下さりありがとうございました、良かったです🥹わわっありがとうございます😭😭 (2023年3月21日 18時) (レス) id: 48fba755c2 (このIDを非表示/違反報告)
Fujitanatsuki14(プロフ) - なか/葡萄さん» ありがとうございますみやすくなりました✨主さんのお話大好きです (2023年3月21日 7時) (レス) id: a50b61fb57 (このIDを非表示/違反報告)
なか/葡萄(プロフ) - Fujitanatsuki14さん» コメントありがとうございます、目次訂正致しました。まだ分かりにくいところがありましたら具体的に教えていただけると嬉しいです。 (2023年3月20日 13時) (レス) id: 48fba755c2 (このIDを非表示/違反報告)
なか/葡萄(プロフ) - 由真さん» 分かりました!リクエストありがとうございます(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎) (2023年3月20日 13時) (レス) id: 48fba755c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なか | 作成日時:2022年9月18日 12時