第33話 夢野隼士 ページ35
……私には３つ上の兄がいる。名前は、夢野
そんな、周りから見たら「超素敵なお兄さんじゃ〜ん！」と言われるような、っていうか言われてきた兄。
けど私はそうは思っていなかった。確かに、優しいし頼りになる兄だけど少々過保護がすぎる。いや、かなり。
所謂＿＿
「俺の可愛い、可愛いAに近づく輩は何が何でも殺す…てめえもだロナルドぉぉお！！！」
「セロ、セッッツセロリィィイヤァァァァア！！ブルッペファグラバァァアー！！」
"シスコン"なのだ。
(だからロナルドさん達にお兄ちゃんの事教えたくなかったのに！)
兄はきっと、私がロナルドさんを好きな事を知っている。っていうか私が好きではないとしても、ロナルドさんは兄に狙われたと思う。
だから私は頑なに兄については口を滑らせないようにしてずっと隠していた。なのにうちの兄は……
「…お兄ちゃんやめて！！だから新横に来てほしくなかったのに…！！」
「A…」
「とりあえずセロリ置いて、ロナルドさん死んじゃう」
私が止めた後も尚セロリをロナルドさんに向けていたのでセロリを奪い取った。
「ごめんなさい、ロナルドさん…うちのお兄ちゃんが…」
「い、いや。まあ大丈夫ではないけど大丈夫だ。それよりあの…Aの兄貴の事なんだけど…」
「分かりました、話します。ほら、お兄ちゃんもそこ座って」
と、やっとロナルドさんとドラルクさん、ジョンくんに兄についてを話す事ができた。
「＿＿＿って感じでお兄ちゃんはかなりのシスコンで、私の周りにいる人達を皆…」
「シスコンとはなんだ、失礼な！！俺はただ！Aの事を愛してるだけだぞ〜！」
「ふむ、これはかなりの重症だな」
ぎゅーと効果音がつくぐらいの兄からのハグ。正直鬱陶しいし、第一…好きな人の前でこういう事は本当にやめて欲しい。
「……お兄ちゃ「隼士さん、Aは子供じゃないんです。いつまでもAの嫌がる事をするのはやめてあげるべきだ。本当に妹を愛しているのなら、俺はそうします。」
私が兄を退かす前に、ロナルドさんが離してくれた。そしてきっぱりと兄に反論をした。その顔は、真剣そのものだった。
兄もロナルドさんが反論してくるなんて露程も思っていなかったのかぽかんと口を開けていた。
「お、お兄ちゃん？」
「……そうか」
続く
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 48人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おなご！(プロフ) - 返信ありがとうございます！コメントが少しでも作者様のモチベに繋がるといいなぁと思ってます！更新お疲れ様です！相も変わらず最高でした！書くのは本当に大変だと思いますが引き続き応援してますね！ (2023年2月28日 21時) (
レス) @page32 id: c932391468 (このIDを非表示/違反報告)
milk(プロフ) - おなご！さん» ありがとうございます！作った作品にコメントがついたの初めてなのでとても嬉しいです…！これからもどんどん書くので見てくれると嬉しいです〜！！ (2023年2月28日 17時) (レス) id: fc5d930aee (このIDを非表示/違反報告)
おなご！(プロフ) - めちゃくちゃ好きです最高です神作品ありがとうございます！ (2023年2月28日 15時) (レス) @page23 id: c932391468 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白玉さん。 x他1人 | 作成日時：2023年1月31日 22時
