ライムグリーンのトリトリコ＿ .〈 Yabu.K 〉

▽ ページ38

なーんだ。俺たち、いわゆる両片思いだったんじゃん。




「 ありがとう。




奇遇だね。

俺もね、裕翔のこと好きなんだよ。



裕翔のそのきらきらした目とか、本当に可愛い。 」



可愛い…って言った瞬間

ぶわあああああ…って裕翔の顔が紅く染まった。

本当に可愛い…。



『 好きって、、ほんと…？ 』

「 本当。嘘言うわけないじゃん…。 」



そんな中途半端な気持ちで
ずっと お前に片思いしてないっつーの。






『 ね、ね、カップケーキ食べてみてっ！！ 』

「 お、おう、。 」



裕翔が作ったらしいカップケーキは
コーヒー味で甘くなくて
甘いのが好きじゃない俺でも何個も食えそう。


「 おいひい…！ また作ってよ。食べたいな…。 」

『 うんっ！また持ってくるね！ 』


＿＿＿「 最終下校時刻 五分前です。校舎にいる生徒はすぐ帰るようにしましょう。」


もう、そんな時間か…。



『 ね、、やぶせんぱ… 』

「 ほら、早く帰るぞ。……一緒に帰りたいんだろ。 」

『 なっ､､なんでわかったの！？ 』

「 ゆうとが思ってることはすぐわかるよ〜。


ほら、行くよ。 」


裕翔に差し伸べた手。


裕翔がその手を繋いでくれている限り、
ずっと、一緒にいれるな。




「 ゆーと 」

『 ん？なあに、やぶせんぱい 』

「 2人きりのときくらい先輩呼びやめよ？ 」


『 なんで…？やぶせんぱいって呼んでたい 』

「 やだ 」



『 ……んじゃあ、、やぶくん 』

「 それもやだ 」


『 やだやだって……せんぱいの名前じゃん… 』

「 俺、薮って名前だけじゃねーもんっ 」



『 ………こーた、、さん 』

「 なんで、さん付け！？ 」

『 いーじゃんっ！！これでも頑張ったんだからっ！！ 』

「 ぶーぶー… 」







『 ……………こーたっ、、 』





……やべ、下の名前呼びは反則だわ。






･





Fin.

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