ライムグリーンのトリトリコ＿ .〈 Yabu.K 〉

◇8秒と10秒 / ytyb ページ15

センターの位置から遠くなった時も

山ちゃんと大喧嘩した時も

後ろに移ってわかった光景に気づけた時も

個人の仕事ばかりで不安でいっぱいになった時も

プライベートで苦しんだ時も

エゴサして自分がここにいていいのか不安になった時も


全ての時間 隣にいてくれたのは 薮くんだった。




薮くんとはjr.のチームは違うものの、一緒に仕事してきた。


だからこそ、相談に乗ってもらいやすいし
元気をもらってる。


薮くんは博識な上 いろんな経験があるから、
俺が悩むこと全てに答えが見つかる。



「やーぶくんっ」

『おお…裕翔どーした?』

「んーん。なんかいつもありがとね。」


『…急にどーしたのさ。』

「なんでもなーい。…っほら撮影行こっ!! 」




『ゆーとっ…ちょっと､､ほんのちょっと時間ちょーだい。』

「…へ?」


意味がわからない言葉を発した薮くんは

俺の手首を掴んで



きっと人気が無いところに行くんだと思う。


「ねー…薮くん? どーしたの?」


『っ!! …ごめっ､､早く仕事したいよねっ､｡』

「まぁ…そーだけど…」

『ちょっとだけっ…ごめんっ､｡』


急に薮くんの顔が近づいて


3秒もあったか、果たして1秒きりだったかは分からないけど

唇にふにっ、ってくっついた。



……薮くんの唇だって気づくのはとても早かった。

だって…目の前にいる薮くんが
ゆでタコみたいに真っ赤になって今にも湯気がでそうなんだもん。


「薮くん…どーして?


ほら、逃げないで教えて…?」



『っ…ほらっ､､ゆーとっ今日誕生日でしょっ､?


それと…こーすれば､､気持ちわかってもらえるかなっ､､

って安易な考えデス……』





それはつまり……


「俺のこと…好きってことでいいの…?」

『他になにかあるっ、？』


他に…ないね。


「薮くん…ありがとね。

俺も好き。めっちゃバクバク言ってる。」




今まで相談に乗ってくれてありがとう

って気持ちと



大好き

って気持ちを込めて




8秒 フレンチキスをして、

10秒 ディープキスをしてやったぜ。



.



薮くん真っ赤になりすぎて…茹で上がらないよね〜





･



Fin.

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