【完結】【BL】俺はあの有名な方から寵愛を受けている。(白目)【名前変換オリジナル】

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成長し、俺の身体は少しずつ丈夫になっていった。

「この身体でも悪くないか」

的の真ん中に当たった矢を見て呟いた。
矢取りが矢を引き抜いていると背に気配を感じた。

「兄上、何か用か」

「やはり、気付いたか」

こんな時代に生まれりゃ、自然と感じ取れるし、それぐらい身につくってもんだ。

「で、用は」

「親父が今宵、儂(わし)の閨(ねや)に来るように。と」

…怖ぇぇ……！！俺なんか怒らせたか…？
何されるんだ！？いやだ、まだ…俺は

「分かった」

「あぁ、忘れるなよ。」

忘れるなんて、恐れ多いわ。絶対、怒る。蝮だぞ。蝮ってなんなのか知らんけどよ。社会科教師のくせにって？うるせぇな。世の中、そんなこと知らなくても生きていけるからいいんだよ馬鹿野郎。

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「やべぇ、完全に忘れてたっっ！！」

ゆっくり湯浴み(※風呂)しちゃってたわ！！
怒ってるよな、絶対怒られる。いやあああ、もういっそのこと死にに行こうか。
私だ。とか言ってみようか？

「A」

「は、はい…！」

「早う、入れ。何をしておる」

ドスの効いた声に背中はピンと伸び、おずおずと父上の閨に入った。
父上…ああ。めんどくせぇな。親父は、胡座(あぐら)をくみ、俺の方を見ていた。
俺は恐れ恐れ、腰を下ろし向かい合う。

「父上、俺になにか用でしょうか」

「織田と同盟を結ぶことになってのう…」

待って、なんか嫌な予感しかしないんだけど、ちょっと待ってその先を言わないで聞きたくねぇ。

「A、人質として織田へ嫁げ」

「はアァァ！！？？？いや、なんとなく言われるだろうとは思ったけど、なんで、男の俺が嫁がなきゃならねぇんだよ！相手男なんて知らねぇだろ！」

もう、無礼とか失礼とかどうでもいいわ！絶対嫌だ！！

「織田信秀は、お前を男だと知っている上で信長の正室に迎えたいと言っているんじゃ。お前も、聞き分けい」

「えぇ…本気ですか…」

「本気だ、行けA」

ガンッと殴られるような眼力と威圧に俺は怖気づいて、思わず俺は頷いてしまった。

「…分かりました」

「日取りは明日だ」

明日！？なんで、そんな急に…！もっと早く言えよ…クソ親父。

「明日…」

「支度をしておけ。よいな」

「は、…」

俺の脳内は混乱に支配された。なんだよこれ…、俺の立てた仮説みたいじゃねぇか。そんなことを考えて、ふらふらと親父の部屋を出た。

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