【完結】【BL】俺はあの有名な方から寵愛を受けている。(白目)【名前変換オリジナル】

三一 ページ31

「…」

信長は馬から降りた。刀を抜いて、
…まさか斬るつもりじゃないだろうな。相手は自分の国の農民だぞ。

「邪魔だ」

「あ、兄上…！！だめです…！！」

「誰だテメ…」

信長はそのまま刀をすぐに振り下ろし、農民の一人の刀はガシャンと音を立てて落ちた。

「おい」

「は、…」

家臣が信長の前に米俵をいくつも置いた。

「は？」

犬千代はそれを欲しがっていたが他の何も理解をしていない奴らは驚いていた。
荒川なんかは棒立ちして目を点にして驚いていた。

「…ヤベェなあの顔。フハッ」

「なんだ、好きなだけ持っていけばいい」

信長は、平然としてそう言った。

「情けならいらねぇ！！」

「誰が情けなどかけるものか」

見てられないな…、何がしたいんだ。

「おい、信長何考えてん…」

「え、信長！？？」

…遮られた。
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「俺らだって本気でこんなこたァしたいわけじゃねぇんだ。だが、作物は雨でだめだ、病気でだめだ…土も悪い。年貢なんて払えるもんじゃねぇ…」

なるほどな、ここらは近年不作だったわけか。

「ならば、貴様らに新しい土地をやる。今は何もないが、ここよりはいい。そこに住むなら一年年貢は免除する。次の年は年貢を上げる。その後は通常、他は勝手にしろ。

だが、やるからには最後までやれ」

圧倒された。そこにいた誰もが。米俵をやってまで、か。

「よし！いいだろう。任せとけ！！」

あっという間に納得させた。さすが、織田信長。戦だけが上手ってわけじゃねーみてぇだな。

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