眠れません 19 ページ19
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その後も、日向に色々な部屋に連れていってもらえて、改めてこの屋敷が迷路だと確信をした
そして今は、私の目の前には大きな扉が聳え立つようにある
「A、最後にここがAの部屋!」
日向が扉を開けてくれて、中に入ってみると、猫脚の家具が部屋を彩っていた
エレガントな雰囲気に、どこかレトロチックな配色の家具たち
「どう?気に入った??これ、Aのためにオーダーしたって旦那様が言ってたぞ!」
「うん、とっても気に入った…!」
「よかったー!!!」
小さい子どものように喜ぶ日向が微笑ましくて、久しぶりにほっこりした気持ちになった
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「お取り込み中失礼します。A様、及川様がおこしになりました。応接間にてお待ちになる、ということで、メイドの方がA様のお着替えを担当します」
先程、挨拶した海さんが部屋に入ってきたと思ったら、一気に情報を流し込むようにそう言われた
えっと、先ず、どれから対処していいのやら…
「あの、及川様って…??」
「なんか有名な財閥の人!おれは大王様って呼んでる!」
「旦那様の都合上のこともあり、挨拶をA様にしていただくだけでございます」
挨拶するだけって、そんな大事なことを私なんかに任せていいの…?
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作者名:キジにぃ | 作成日時:2017年3月14日 22時