眠れません 18 ページ18
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ゲリラ豪雨のような挨拶も終わり、使用人の皆さんは各自の仕事に付き始めた
「日向、この屋敷に何人くらい使用人の人っているの?」
「うーん……おれもわかんない。最近、ここに配属されたばっかりだから」
日向と屋敷の廊下を歩きながら、この屋敷のことについて訊いていく
「__そういえば、さっきの挨拶の時に、私を連れてきた三人のうちの一人、いなかったよね?」
「それって赤葦さんのこと?あの人は、この屋敷と木兎さんの屋敷を往復してるから、多分、木兎さんのとこに行ったからいなかったの、かも…」
赤葦さん、ね…
使用人の人たちの名前を覚えるのが、最初の難関になりそうだ
「…その木兎さんって誰なの?」
「詳しくは教えてもらってないけど、なんか財閥のおぼっちゃんって赤葦さんが言ってた!」
おぼっちゃん、ってことは、跡取り息子?
でもなんで、この屋敷と往復してるんだろう…
そういう会話をしていたら、日向が突然立ち止まったので、つられて私も立ち止まる
「A、ここが待機室という名の休憩室!だから、もし何か困って誰も傍にいなかった時は、ここにくればいつも誰かがいるからな!」
…人の名前だけでも精一杯なのに、部屋まで
「私、ちゃんと覚えられるかなぁ…」
少し不安になった
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作者名:キジにぃ | 作成日時:2017年3月14日 22時