９０話 ページ43
．
会議室へ着いて3人は自らの名前を言い中へ入る
会議室の中に入ると幹部達が揃っていた
まだ絡んだことがない人もいるがゾム達がいる
のできっとその人たちも幹部なんだろうと思った
落ち着いた雰囲気の中、グルッペンが口を開く
グ「ペ神から聞いたゾ」
3人はやっぱり、という表情を浮かべ目を合わせ
お互い同じ顔をしていることに笑いそうになった
なんとか堪えて無表情を保つ
グ「一般兵から嫌がらせを受けたそうだな」
グルッペンの言葉に3人同時に頷いた
それにまた笑いそうになりウルフが下を向く
グ「Aはそれで怪我をしたんだろう」
嫌がらせによる怪我ではないが頷いておいた
それにしてもこの人達わざわざこの話の為に
集まってくれたのか、就寝時間近いのに
なんだかそう考えると申し訳なくなった
グ「大丈夫か？」
ペ「まだ痛む？」
まだ痛いです、と答えるとゾムが立ち上がる
そしてズカズカと近付いてきて抱き締められた
「うっ、」
あまりに力強く抱きしめられたので
思わずうめき声が漏れるがゾムは気にしない
「…ぞ、ゾムさん？」
無言で抱き締めるゾムの背中を痛くないほうの
手でさするとゾムはAの頭に手を置く
そして優しく撫でた
「あの…」
ゾ「ごめん」
ゾムは抱きしめたまま小さな声で謝る
「え？なんでゾムさんが謝るんです？」
ゾ「気付いてやれんかった、ごめん」
本当に悔しそうな声で謝られて
なんだか変な、モヤモヤした気持ちになった
「ゾムさんは悪くないです」
Aがそう言うとゾムはやっと離れて
怪我をしている手に優しく触れた
巻かれている包帯から滲む血が痛々しい
気付いてあげられなかった悔しさはよく分かる
リリーが軍服を切られたとき味わったから
「このくらいすぐ治りますよ」
ゾムはAの手を見て途端に殺気を放つ
会議室を包む冷や汗が出るほどの殺気に
幹部達は思わずゾムを止めようと立ち上がった
きっと悔しさから怒りに変わったのだ
これは怪我を負わせた奴らへの殺気だ
「ゾムさん」
身の毛もよだつ殺気に皆が焦っているなか
Aは優しい声色でゾムの名前を呼び
怪我をしていないほうの手でゾムの頬に触れる
「私は大丈夫ですから、落ち着いて」
Aがそう言うとゾムは再び抱きついた
グ「そいつらにはキツく言っておこう」
グルッペンはキツくの部分を強調して言う
それに3人は顔を合わせて苦笑いした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1287人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なんとなく(プロフ) - ひなひなひなひなさん» コメントありがとうございます！番外編の更新も頑張りますのでこれからも宜しくお願い致します！！ (2020年4月20日 14時) (
レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
ひなひなひなひな - 最初にリリーちゃんが悪役になりそうとか思ってた自分をぶんなぐり。。たくはないな。本当に面白かったです！ありがとうございました！番外編も楽しみにしてます！ (2020年4月20日 12時) (レス) id: 2e0228b2c8 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - コメントありがとうございます！番外編も新作が落ち着いたら投稿しますのでそちらでもまた楽しんで頂けたら幸いです (2019年12月19日 11時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
koba-koda(プロフ) - 完結おめでとう！すっごい面白かったです！題名と、話の内容が合いすぎて、最後の、「強すぎて困ってます！」ってところで、泣きましたww (2019年12月19日 1時) (レス) id: 32e8ffc3b6 (このIDを非表示/違反報告)
甘糖(プロフ) - 完結おめでとうございます！番外編待ってます！ゆっくり更新してください！ (2019年12月16日 0時) (レス) id: fd61314f8f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なんとなく
| 作成日時：2019年11月23日 16時
