８２話 ページ35
．
次の日、訓練着に着替えるために
ロッカールームに入ると先に着いていた人が私を
見て蜘蛛の子を散らすように部屋から出ていった
ロッカールームを出ていく際に先輩方が
意地悪く笑ってるのをみて何だか嫌な予感がする
んでその嫌な予感は的中することになった
ロッカーを開けると私の訓練着が入ってない
「あれ？」
どこやったっけ？
洗濯したあとここに置いていったけどな
部屋には置いてなかったはずやけど
そう思いロッカールームを見渡すと
見慣れたものがゴミ箱に入っているのが見えた
「(おっと？まじ？)」
ゴミ箱に近付き中を見て盛大にため息をついた
ゴミ箱に入っていたのは私の訓練着だ
しかもボロボロ、ゴミまみれ、はい最悪ですわ
指先でつまんでそれを取り出す
「きったな…」
なんでこんなことすんの、普通に傷付く
洗濯、しても意味無いかボロボロやし
一応部屋に予備があるけど取りに行く時間ないし
このまま行くしかないってことか
結局私は着替えないまま演習場に向かった
一人だけ軍服のまま訓練に参加しようとすると
ウルフが駆け寄ってきてそれを指摘する
ウ「A訓練着は？」
「訓練着ないと訓練できないかな…？」
私がそう言うとウルフは大きく頷く
ウ「ゾムさんめっちゃ見てるぞ」
「まじ？」
ウルフが小さく向こうを指を指した
ちらっとそちらを見るとゾムさんが立っていて
相変わらずフードで表情はわからないが
私を見ているのは明らかだった
本当だ、めっちゃ見られてる
「あれって怒ってると思う？」
ウ「わかんねぇ」
じゃあ今日は訓練できないやん
どうしようかと悩んでいるとゾムさんに
名前を呼ばれてそちらを見ると手招きしている
「はい」
返事をしてゾムさんの元へと駆け寄った
ゾ「お前訓練着はどしたん？」
「…軍服で訓練はまずいですかね？」
質問には答えずにそう聞くとゾムさんは頷いた
やっぱり訓練するには訓練着じゃないとダメか…
ゾ「はよ着替えてこい」
「…わかりました」
渋々了承して急いで部屋まで戻る
演習場から部屋まで距離あるし軽く訓練やな
なんてのんきに考えつつ部屋にたどり着いた
鍵を開けて部屋に入りタンスの中から
予備の訓練着を取り出して部屋で着替える
ロッカールームで着替えたら今度は軍服を
ボロボロにされかねない、というかされるだろう
着替え終わり軍服をベッドの上に置き部屋を出た
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なんとなく(プロフ) - ひなひなひなひなさん» コメントありがとうございます！番外編の更新も頑張りますのでこれからも宜しくお願い致します！！ (2020年4月20日 14時) (
レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
ひなひなひなひな - 最初にリリーちゃんが悪役になりそうとか思ってた自分をぶんなぐり。。たくはないな。本当に面白かったです！ありがとうございました！番外編も楽しみにしてます！ (2020年4月20日 12時) (レス) id: 2e0228b2c8 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - コメントありがとうございます！番外編も新作が落ち着いたら投稿しますのでそちらでもまた楽しんで頂けたら幸いです (2019年12月19日 11時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
koba-koda(プロフ) - 完結おめでとう！すっごい面白かったです！題名と、話の内容が合いすぎて、最後の、「強すぎて困ってます！」ってところで、泣きましたww (2019年12月19日 1時) (レス) id: 32e8ffc3b6 (このIDを非表示/違反報告)
甘糖(プロフ) - 完結おめでとうございます！番外編待ってます！ゆっくり更新してください！ (2019年12月16日 0時) (レス) id: fd61314f8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんとなく
| 作成日時：2019年11月23日 16時
