８話．寝坊 ページ10
．
体が揺れる感覚で目を覚ますと
眼前にグルッペンの顔があって数秒間硬直した
作り物のように整った顔面がすぐ近くにある
グ「A！寝坊だ、寝坊！！」
「…え？」
やっとの思いで声を絞り出して
何とか反応すると目覚まし時計を見せ付けられた
グ「もう九時半だ！」
時刻は朝の九時半、かなり遅めの起床だ
しかし今日も書類整理しか仕事がない
そんなに焦ることは無いのではないかと思ったが
「あ！」
大声を上げてグルッペンを押し退け
無造作に机上に放られている書類に手を伸ばした
提出期限は今日の朝七時までと記載されている
「(そういえば提出先は…)」
書記長のトントンだ
「(やらかした！！)」
やはり昨日の夜、終わらせてから寝るべきだった
まだ半分も書いてないし
今から慌ててやったところで怒られるのは明白
グ「…A、大丈夫か？」
頭を抱えているとグルッペンが声をかけてきた
「大丈夫じゃないですよ、事態は深刻です」
もう少し待ってくれと言いに行くべきか
それとも書き終えてから土下座し謝罪するべきか
どちらにしようか考えていると扉がノックされる
ト「A、おるか？」
まさかのトントン到来
「ど、どうしましょう」
グ「俺が出るか」
平然とした態度で部屋を出ようとする
グルッペンの腕を急いで掴んで強い力で引っ張る
こちらに傾いたところでベッドに座らせた
「総統様が出たら面倒な事になります」
グ「そ、そうだな…！！」
２人とも部屋着かつ寝起きで
気怠げな雰囲気、間違いなく変な解釈をされる
「私が出ますから、隠れていてください」
グルッペンを毛布で包んでベッドの端に寄せた
ト「Aー？」
「はい、今出ます！」
髪を手櫛で軽く整えて扉を開けると
少し困った様子のトントンがそこに立っている
「すみません、寝坊してしまいまして」
ト「ええよ、徹夜しようとして寝落ちやろ？」
大きく頷くと苦笑されたあと頭を撫でられた
ト「その様子やと書類も終わってへんやろ」
「はい、すみません…」
提出期限の書類はまだまだ終わりそうにない
ト「書類はいつでもええねん」
怒られない事に安堵してほっ、と小さく息を吐く
ト「それよりグルッペン知らんか？」
動揺して思わず視線が泳いでしまった
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じゃんけん(プロフ) - 書き込み失礼します。ニヤニヤが止まらん良きかな。マジで夢主ちゃんのキャラ造形が大好きです！満足度No.1すぎました。 (5月7日 1時) (
レス) @page37 id: 3117205f0e (このIDを非表示/違反報告)
俺 - 夜遅くですが、完結おめでとうございます！！！今日のうちに、最初から最後まで読ませていただきました。すごい面白かったですwww他の小説も興味が湧いてきました！！！関係ないですが、ハッピーハロウィン！ (10月31日 23時) (レス) @page37 id: 93217855e3 (このIDを非表示/違反報告)
道産子軍出撃ィ！ - 完結お疲れ様でしたー！あと、おめでとうございます🎊！！ストーリーが面白く、表現も神っていて笑えるところなどがあり自分の中で最高の小説になりました！！本当にありがとうございました！！ (2023年2月15日 2時) (レス) @page37 id: c18e894fa6 (このIDを非表示/違反報告)
ミィ - まず、完結おめでとうござます！！！それからこの小説とてつもなく面白かったです！今まで見てきた中でもダントツで面白い！！これからも応援しています！ (2022年2月19日 22時) (レス) @page37 id: 7d2a741c78 (このIDを非表示/違反報告)
イェア - 総統かわよｗｗ 完結おめでとうございます! (2021年11月26日 17時) (レス) @page37 id: 08e1c3acf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんとなく
| 作成日時：2020年12月26日 10時
