３１話．気長に ページ33
．
士官学校時の知り合いなのはわかったが
真夜中にトントンの部屋に行く理由がわからない
ロ「(なんて答える…？)」
部屋に行って何をするつもりだったのか
「…部屋に行けば会えると思ったんです」
俯き、か細い声で答える
「名誉勲章を受賞したことを、伝えたくて」
泣きそうなのか泣いているのか
時折言葉の節々で詰まって肩を震わせていた
ここまで成長できたのもトントンのお陰だから
眠っていて反応してくれないけど
それでも良いから、感謝を伝えたかったらしい
ロ「だから名誉勲章のメダルを持ってたんか」
感情が揺さぶられるような話に
ロボロとグルッペンは何も言えなくなってしまう
「引き出しにメダルを入れようと思ったけど…」
幹部達にトントンを知らないと言ったので
メダルがあると怪しまれると思い、止めたそうだ
グ「そうだったのか」
Aは袖で目元を拭うと顔を上げる
「すみません」
グ「いや、いいんだ」
やはり泣いていたのか目元が赤くなっていた
グ「大丈夫か？」
「はい」
これ以上聞いても気まずくなるだけ
そう思ったグルッペンは
申し訳なさそうに総統室からAを退室させた
ロ「トントンの場所、教えんでよかったん？」
グ「あぁ」
また次の機会にでも教える、と言う
グ「トントンは沢山の人に慕われているな」
爆発に巻き込まれる前も大勢の部下に
慕われていたがそれは意識を失った今でもだった
未だに彼の目覚めを待っている軍人が沢山居る
グ「…トントンは目覚めるのだろうか」
意識を取り戻さないまま数年経過していた
栄養剤の点滴だけでは
もう体が持たないとペ神が言っていたし
このままでは最悪の結末が待っている可能性も…
ロ「大丈夫や、トントンは強いから」
目覚めない不安もある
だがグルッペン達は信じて待つしかできない
ロ「俺らは信じて待つしかない」
ロボロの言葉に強く頷いた
グ「起きたら騒がしくなるだろうな」
ロ「せやな、大騒ぎやで」
トントンが起きたらお祭り騒ぎになるだろう
起きてすぐにパーティーでもしようか
グ「軍内でパーティーでもしようじゃないか」
ロ「それええな！」
起きない可能性を考えていたら
どうしてもネガティブになってしまうから
目覚めたときのことを考えて気長に待とう
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るか(プロフ) - こんな神みたいな小説をありがとうございますすごく泣けました！！！！ (2022年10月26日 21時) (
レス) @page44 id: 8ee7b90455 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ - ちょっと待って！？貴方様だったんですか！？なーちゃん！？…崇めます。うちの大好きな小説の作者様だったなんて…。この小説本当に好きです！！何回も読みました…！！tn氏の小説もっとください…。←(tn氏最推しの人) (2021年6月12日 3時) (レス) id: 55536975a6 (このIDを非表示/違反報告)
moz(プロフ) - 何周目か分かんないくらい読み込んでおります…！途中ヒヤヒヤするところで心拍数がぶち上がりました。神作者様の他の作品も読んできます〜！（追記ですがこの作品によく似た作品がありました。タイトルは 幽体離脱してた件 です。気のせいだったらすみません。） (2021年1月22日 18時) (レス) id: db48de9f7d (このIDを非表示/違反報告)
ハト - 神 (2020年12月8日 3時) (レス) id: f0bbbc5cbd (このIDを非表示/違反報告)
赤月奏楽 - 完結おめでとうございます！まだ二話くらいしか出ていなかった頃にこの作品を見つけて、ふと思い出してぶっ飛んできたら完結してました。途中はどうなるかとこちらもヒヤヒヤしましたが、最高の作品でした！神様ですね。神作品をありがとうございました！ (2020年11月22日 11時) (レス) id: 0a13c144ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんとなく
| 作成日時：2020年8月9日 17時
