８話．謎の男 ページ10
．
はっとして見上げれば
天井の一部がカタカタ揺れて先程のように開く
廊下で順番を待っていた時と同じだ
「誰か居ますよね」
ソファーから立ち上がろうとした瞬間
開いた穴から人が降ってきて目の前に着地する
反射的に飛び退いて距離を取った
「あ、さっきの」
そこに居たのは緑色の服を着た男性
フードを目深に被り
顔の下半分しか見えないので怪しさマックスだ
先程、廊下で目が合ったのはこの人に違いない
「あなた、何者ですか」
男性は口の端を吊り上げて不気味に笑う
「(…まずは総統の安全を確保してもらって)」
この不審者を相手にする前に総統の避難が優先だ
人質にされたら面倒だし
このまま居座られても好き勝手に暴れられない
「総統様、避難を」
避難経路を確認しながら
３人の方を向いたが誰一人として動かなかった
逃げるどころかグルッペンは笑っている
「(え、どういうこと？)」
疑問を抱き、脳みそが混乱するが
不審者はその隙を狙ってこちらに突っ込んできた
人間離れした速度に少し驚いたが易々と避ける
「(武器はナイフ、でもゴムっぽいな)」
不審者が手に持っているのはゴム製のナイフだ
「(殺す気はないってこと？)」
じゃあ何の為に
「(…あーね、全部わかった)」
天井から降ってきた男性を見ても
逃げようとしない３人と次々気絶する受験者達
そしてこの不審者が持っているゴム製のナイフ
質疑応答からここまでが最終試験で
襲いかかってくる男性と勝負するのだと予想した
？「おもろ」
そう呟いたかと思えばまた踏み込む
突っ込んでくるなら避けて一発入れてやろうか
「(私より弱くても強くても好都合！)」
どちらにせよ勝てば問題ない
男性が駆け出したのと同時に
こちらも動き、真正面からナイフを受け止めた
？「おっ」
思い切り握り締めているので
押すことも引くことも出来ず男性はナイフを離す
その間、がら空きになっていた腹を蹴り飛ばした
？「げほっ、げほ…」
何度か咳をして蹴られた箇所を
自身の手で撫でながらまたニヤリと不敵に笑う
？「グルッペン、こいつほんまに強いわ」
俺に蹴り入れやがったで、と楽しそうに話した
グ「ゾムが認めるということは間違いないな」
ゾム、この男性の名前だろうか
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なんとなく(プロフ) - なくろさん» コメントありがとうございます！申し訳ありません、訂正前の文章は全て削除してしまいデータが残っていないんです。前作の拙いものでも褒めて頂けて凄く嬉しいです！次作を訂正する時には新しく作成し直そうと思っておりますので宜しくお願い致します (2022年2月21日 13時) (
レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
なくろ - 強すぎて困ってます、前作から読ませて頂いていたのですが、改正番も面白くて楽しんでます！前作も本当に大好きだったので、迷惑でなければ前作もまた読みたいです、データがもしあればでいいのですがよければ…！ 改正番本当面白いです！これからも頑張ってください！ (2022年1月19日 22時) (レス) id: 3abef81a30 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - あいまいアインさん» コメントありがとうございます！一番最初に投稿したのもあって文章が拙く、どうしても書き直したかったので…面白いと言って頂けて嬉しいです！続編もそのうち改訂します。 (2021年5月1日 20時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
あいまいアイン(プロフ) - 久々に見たら内容がすごい変わっていましたが、とても面白かったです！体調に気をつけて頑張ってください！ (2021年5月1日 17時) (レス) id: cc2cd4c541 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - コメントありがとうございます！続編でもよろしくお願いします！ (2019年11月23日 17時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんとなく
| 作成日時：2019年11月15日 11時
