２話．レッツゴー ページ4
．
色々とすっ飛ばして次の日、朝５時頃
母親から借りたスーツを着て
鏡の前で襟を正し書類をもう一度読み直していた
「(特待生かと思ったら予備って…)」
昨夜、あれだけ大喜びしたのに
特待生なのは確定ではなく予備軍だったのである
最終試験の合否、努力次第で決まるのだろう
「(よし、準備できたし出るか)」
森を抜けるにはそれなりに時間がかかるし
そこに住み着いた野生の動物と対峙したら大変だ
意を決して玄関に行き履きなれた靴を手に取る
母「A〜」
「２人とも、わざわざ起きなくてもいいのに」
靴紐を結び直して立ち上がったときに
寝惚けている両親がヨタヨタと駆け寄ってきた
２人の髪を見るとぴょんぴょん寝癖が跳ねている
ふっと軽く笑って面白いので
そのままにしておこうと思い、指摘はしなかった
父「がんばってなぁ、家で応援してるよ〜」
母「これ緊張したときにでも舐めや」
母はピンク色の包みを３つ差し出す
中身はキャンディだと言われて
空き時間にでも舐めようとポケットに突っ込んだ
「ありがとう、それじゃあ行ってきます」
母／父「行ってらっしゃい！」
母に力強く背中を叩かれ
父に優しく頭を撫でられてから玄関の扉を開ける
２人に見送られ、手を振りながら森の中へ
まだ早朝なので辺りは薄暗く
鳥の囀りと自身が木の葉を踏む足音だけが響く
「(あ、腕時計忘れたから時間わかんない)」
家を出たのが５時半だと仮定しても
あと２時間の猶予があるので遅刻の心配は無用
「(あかん、もう緊張してきた！)」
まだ都市部に入ってもいないのに
心臓がドキドキうるさくなって鼓膜を揺らした
「(ゆっくり息吸って、吐いて…)」
立ち止まり、木に手を当てて深呼吸を繰り返す
「(全然意味ない、どうしよ)」
とりあえず再び歩き出して目の前の小枝を避けた
「(そうだ、キャンディ)」
緊張した時にと母に貰ったキャンディを
包みを剥がして口の中に放り舌でコロコロする
「あま…」
ほんのりイチゴの風味を感じた
キャンディを舐めながら獣道を進み続け
広い場所に出たと思ったら城下町の入り口付近
オシャレな店舗がこぞって開店の準備をしている
「(あの人、スーツってことは受験者かな)」
住宅街の脇道から出てきた青年を
ガン見しながら中心に聳える軍事基地を目指した
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なんとなく(プロフ) - なくろさん» コメントありがとうございます！申し訳ありません、訂正前の文章は全て削除してしまいデータが残っていないんです。前作の拙いものでも褒めて頂けて凄く嬉しいです！次作を訂正する時には新しく作成し直そうと思っておりますので宜しくお願い致します (2022年2月21日 13時) (
レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
なくろ - 強すぎて困ってます、前作から読ませて頂いていたのですが、改正番も面白くて楽しんでます！前作も本当に大好きだったので、迷惑でなければ前作もまた読みたいです、データがもしあればでいいのですがよければ…！ 改正番本当面白いです！これからも頑張ってください！ (2022年1月19日 22時) (レス) id: 3abef81a30 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - あいまいアインさん» コメントありがとうございます！一番最初に投稿したのもあって文章が拙く、どうしても書き直したかったので…面白いと言って頂けて嬉しいです！続編もそのうち改訂します。 (2021年5月1日 20時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
あいまいアイン(プロフ) - 久々に見たら内容がすごい変わっていましたが、とても面白かったです！体調に気をつけて頑張ってください！ (2021年5月1日 17時) (レス) id: cc2cd4c541 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - コメントありがとうございます！続編でもよろしくお願いします！ (2019年11月23日 17時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんとなく
| 作成日時：2019年11月15日 11時
