１９話．落下 ページ21
．
リ「うぅ、全然見つかんない…」
「元気出して、ほら次行くよ！」
結局、階段の踊り場には無くて
２時間ほど最上階をぐるぐる回って探していた
だがそれらしき物は全く見当たらない
そのせいでリリィは完全に落ち込み
肩を沈ませて半泣き状態、このままではやばい
「(あと探してない場所といえば…)」
リリィの手を引いて歩きながら考え続けた
もう朝の７時頃なので
下の階から軍人達の声が聞こえて焦ってしまう
誰か来たら絶対に怪しまれるし変な目で見られる
「(見てない場所といえばトイレや！！)」
ふと視界に入ったのはトイレだった
流石にないだろうと切り捨てていたが
こうなったらもう何がなんでも賭けるしかない
「(行こう、もう行くしかない！)」
階ごとにトイレがあるので
ここは全く使われていないのだろうと予想した
だってドアノブ錆びてるし
リ「トイレ？」
「うん、トイレだけは唯一見てなかったから」
錆び付いたドアノブを掴んで無理矢理ねじった
ミシミシ、バキバキ
凄まじい破壊音を辺りに響かせながら開け放つ
リ「あるかな…」
「絶対あるよ、だってこのトイレ凄く怪しい」
そう言いながら一歩踏み出すが
トイレの奥部で虫が這い回っているのが見えた
リ「うぇっ、むりむり〜！！」
「ま、待って、お願いだから逃げないで！」
逃げようとするリリィを引きずって
中に連れ込むと足元から目を外して進んでいく
「あれじゃない！？」
耐え難い道の先には埃を纏った小さな扉がある
腕を伸ばして思い切り指さすと
リリィは恐る恐る覗き、顔を一気に明るくさせた
「行ってみよう！」
リ「うん！！」
近くの壁に立て掛けられているホウキを
取って床にいる虫やゴミを払い除けて綺麗にする
扉には取っ手がないので蹴り上げてぶっ壊した
「(このサイズ、小人しか通れないでしょ)」
近付いてみてわかったが余りにも小さすぎる
男性は間違いなく通れないだろうし
細身の女性だとしてもギリギリではないだろうか
まずは様子見、しゃがみ込んで足を入れてみる
「(あれ、足場がない)」
破壊した扉の残りを掴んで徐々に深くへ
ゆらゆら揺らして着地点を探していると
身を乗り出しすぎたのかズルっと滑ってしまった
リ「Aっ！！」
リリィが手を差し出すも遅く、浮遊感が襲う
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なんとなく(プロフ) - なくろさん» コメントありがとうございます！申し訳ありません、訂正前の文章は全て削除してしまいデータが残っていないんです。前作の拙いものでも褒めて頂けて凄く嬉しいです！次作を訂正する時には新しく作成し直そうと思っておりますので宜しくお願い致します (2022年2月21日 13時) (
レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
なくろ - 強すぎて困ってます、前作から読ませて頂いていたのですが、改正番も面白くて楽しんでます！前作も本当に大好きだったので、迷惑でなければ前作もまた読みたいです、データがもしあればでいいのですがよければ…！ 改正番本当面白いです！これからも頑張ってください！ (2022年1月19日 22時) (レス) id: 3abef81a30 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - あいまいアインさん» コメントありがとうございます！一番最初に投稿したのもあって文章が拙く、どうしても書き直したかったので…面白いと言って頂けて嬉しいです！続編もそのうち改訂します。 (2021年5月1日 20時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
あいまいアイン(プロフ) - 久々に見たら内容がすごい変わっていましたが、とても面白かったです！体調に気をつけて頑張ってください！ (2021年5月1日 17時) (レス) id: cc2cd4c541 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - コメントありがとうございます！続編でもよろしくお願いします！ (2019年11月23日 17時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんとなく
| 作成日時：2019年11月15日 11時
