休息は全く無いパーティーで ページ28
セイジョウシャside
きらびやかなシャンデリアに純白な内装
彩られた食べ物達は虹色の絵の具が縦線に伸ばしているよう
貴族たちは装飾を付けて談笑する声は
鈴の音や小鳥の囀りみたいなものだ
そして
イジョ「正常者……だ、大丈夫?」
セイ「………」
真っ黒なドレスに身を包んだウチ
他のご令嬢は10歳相応の明るい暖色系なドレスばかり
ウチみたいな大人っぽい寒色系ましてや
黒のドレスなんて1人もいなかった
正直言って5年前のワンピースもあってか
ファッションの流行がこの世界が全く違う
「見て見て、真っ黒いドレス来たご令嬢よ」
「まぁ、灰をかぶれ過ぎたのかしら」
10歳とは思えない陰口を扇子で口を隠し話す
キャピキャピ潤っているけど裏はカサカサ肌だな。マジで
然し、同年代男性陣と大人達は
「やっべぇ、俺婚約者いるけど惚れそう……」
「おい、それはマジでやばいぞ!でも、一寸話そうかな…」
「あの様な華奢な体に
黒のドレスなんて、大人の私達も顔負けよ」
「一体どうしたらそんな大人の様に
なっているのか知りたいよ」
どうやら好感触なようだ
まぁ、何にせよシナリオ回避より今は休息だ
食べよう、王族の食事って奴をな!
イジョ「はえーな食事にありつくの
……グルメな奴なこっちゃ」
セイ「異常者も食えば良いじゃん」
食べてみたが、やはりパンは固いやスープは
冷めてるわ毒味のために冷めたりしているが辛いなぁ
王族たちは温かいものは無縁なのかな
スイーツもケーキなどの美味しそうなものだが
マカロンなどのオシャンなお菓子は見当たらなかった
つまり種類が少ない食事といっても過言では無い
イジョ「……おいしい?」
セイ「パン、スープ以外は良いかも」
イジョ「そうなの、味なんて僕は分かんないから」
と、無味発言する異常者
お前、屋敷にいた時の食事で
美味しいって言ってたの嘘だったのかよ
そう言ってると、人々はダンスホールへ向かって行く
異常者の容姿に惚れ惚れしたご令嬢方は
異常者を(強引に)連れてダンスホールへ
ウチもダンスホールへ
行くわけねぇだろ!
という訳でバルコニーにいます
ダンスホールなんてダンスが下手くそな
ウチにとっては無縁過ぎるため夜風に当たっています
いやはや、春の夜の風はいかに涼しいのか実感する
??「……っち、人いるやん」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：魚介ユッケ | 作成日時：2022年11月20日 12時
