第十二話 ページ14
「ねえリンタロウ、あの子は何よ誰よ。あんな髪の毛ざんばらの、得体の知れない素人っぽいのを、あっさりマフィアにいれてしまうの？莫迦じゃないの？ボケちゃったの？」
「ご最もだよエリスちゃん。今のあの子は人を殺めるどころか傷付けることも出来ない、その上仕事とも割り切れないだろう。だってあの通り善良で、平凡でしかない人間だ。使い潰す前に心を壊すのが先だろうさ。あ、ボケてないよ。」
「そんなのすっごい不向きだしムノーじゃない！ん、あら？今はって言ったの？」
「そう。今はね。最近ニュースで報道されているあれがあるだろう？断言出来る、あの子の仕業だ。
それでだ。あれだけのことをしでかしておいてあの何も知りません、虫1匹殺せません、って態度。妙だと思わないかい？
果たして蓋をしているのか、忘れているのか、はたまた全て演技か。どうであれ爆弾でしかないがね。
兎に角、予測する限り曲芸とも言える彼女の異能は強力で多様性もあると私は見た！
利用価値も伸び代もある。あと単純に好奇心ね。
泉くんはとっくに出来上がってる才能の傀儡。
彼女はマイナスから始まるも神の申し子。芥川くんはどうするかな。」
「...終わった？話が長くてほとんど聞いちゃいないわよ。というか最初っからよ！リンタロウってば、わたしがニュースなんか見ないし興味無いってこと知ってるでしょ！ほんと莫迦でどうしようもない性悪な中年ね！」
「おやおやまあまあ。！、ああっ、エリスちゃんただでさえ可愛いのに頬なんか膨らませちゃもっと！」
「この変態ロリコンオヤジー！」
ーーーーーー
「聞き耳を立てるつもりはなかったんだがよぉ...ま、神の申し子、強力な異能者ね。とりあえず多少目を当てられるようになってからが良さそうだなァ。」
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作者名：寒空39 | 作成日時：2017年2月15日 0時
