君を救いたい。＊短編集＊ (ページ7)

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江戸川乱歩　君の傍で。ページ7

「あの時からずっと、君を見ていた。

　自由で、我儘で、可愛くて。

　推理してると格好良くて。

　初めて会ったとき、何処か寂しさを感じた。

　だから、君を救いたいって思ったんだ。

　本当にこの世界の事何も知らないし。

　でも君と話す時間が増えて楽しかった。

　其れから福沢さんと会って、福沢さんに救われて。

　前よりも君の笑顔が増えた。

　『A、君が居てくれて良かった。』

　って云ってくれた時、本当嬉しくて泣いてしまった。

　こんな私でも居て良いんだなって思えて。

　私が落ち込んでたら直ぐ見抜いて『A、駄菓子買いに行こう！』

　って云うし。

　無駄に格好いいわ。

　駄菓子食べたりラムネ飲んでる時とか可愛くて癒しだし。

　…君の御蔭で大嫌いだった此の世界が好きになれた。

　何時からかな…

　…多分ずっと、君の事＿＿＿＿＿」

「…何恥ずかしい事云ってんの？」

「あ、今のは乱歩さんには内緒にしてくださいね。えへｈ……ら、乱歩さんんんんん!?」

其処には案の定、恐らく私を呼びに来たであろう乱歩さんが立っていた。

うっそマジかヤバい何云ってんの私マズいよ如何すんの此れめっちゃ恥ずかしいしなんｋ((

「…今日僕と新しく出来た駄菓子屋さん行くんでしょ。早く準備して」

私は黙って首を縦に振った。

「…あと、僕は今でもAに救われてるから。……此れからも…傍に居てよね!!」

珍しく乱歩さんの顔が赤くて私の顔も熱を帯びる。

「(若し君に何か有ったら、一番最初に駆けつけるの、私ですから…!!)」

君の傍に居たい。