【男主】平凡を愛そうと思う。【出会い編】 (ページ49)

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第４９話「テスト」ページ49

■次の日

テスト。

泉先生が用意した、別室で山田と共にテスト
を受けていた。

さっきから、隣で唸る声。
そして、ブツブツと…

テスト最中の立ち上がりは禁じられている。
が、別にこの場に居る教師は泉先生だけ。

ガタッ

泉「ん…？終わったか、A」

寝てたのか。

泉先生の視線が来るのを横目に、山田の席
へと近づく。

A「静かにしろ！」

山田「うぇっ？！」

少し大きめに言えば、山田が目を見開いてこっち
を見てきた。

そして、手元の答案用紙をサッと手で隠した。

山田「見せるわけにはいかねぇな」

A「安心しろ、馬鹿の回答なんか写せば１００点
　はとれないからな」

山田「ひどっ」

泉「おい、静かにしてくれ。つーか、分かるか？
　俺今眠いんだよ。昨日、魁と夜遅くまで‥」

泉先生が言い終わる前に俺が遮った。

A「夜遅くまでシてたんですか」←

泉「シてねぇよ！！上等だてめぇ！表出ろ！」

山田「落ち着いて！」

A「ジョークですよ、ジョーク。本気にしちゃって…
　あ、もしかして」

泉「分かった、俺が悪かった。な？
　山田弟も静かにテストを受けるんだ」

…勝った。←

山田「なぁなぁ、泉先生。俺の兄貴と」

泉「黙っとけ！！」

山田「スンマセン」

凄い血相だ。
どんだけ嫌なんだよ。

・

・

・

その後、テストが終わると。

泉「あんまり教師からかい過ぎると退学にする」

と言い出すほど。

余程、堪えたのか。

にしても、相手が困るところを職権乱用で
しようする辺り･･

A「はぁ…性格最悪だな(ボソッ」←

泉「お前が魁に見えて来たわ」←

山田「えっ、Aが兄貴？」

泉「もうこいつら嫌過ぎる」

泉先生が嫌そうに、さっさと教室から出て行く。
魁さんの嫌う理由も分かった気がする。

山田「じゃ、一緒に帰ろうぜ」

A「だが断る」←

山田「？！」←

誰が山田なんかと帰るか。