第４１話「Ｃ」 ページ41
謎の男登場から、自己紹介。
「悪いな、見分けがつかないんだ」
泉「メガネ掛けろよ」
「なんか、ダサいだろ…？俺、似合わな」
ベシンッ
また、叩かれていた。
仲良さげだ。
というか俺の予想。
この人、絶対ヘタレだ。(確信)
泉「悪い、自己紹介してくれるか？」
泉先生がそう言う。
俺と山田が頷いた。
山田「山田悠！よろしく！」
A「黒崎A。宜しくお願いします」
「悠とAか。いい名前だな」
フッと笑った男。
…ハードボイルド…ッ！←
A「貴方の名前は？」
泉「名前は知らねぇ方がいいぞ」
…え。
泉先生が横から口を挟んだ。
泉「裏社会の連中に狙われる可能性も出てくる」
え、やめとこ。←
ていうか、まぁそうだよな。
俺ら、今ヤクザ相手にしてんのか…(遠い目)←
山田「はい」
泉「なんだ山田弟」
山田「裏社会ってなんですかっ！」
そっからかい！
さっき俺と泉先生が死ぬ気で説明しただろ…！
呆れた目で山田を見る泉先生。
「…裏社会とは、表の連中とは違う生き方をしている奴らだ」
山田「へー…」
「俺のことはＣとでも呼んでくれ」
Ｃ…？
なんかのイニシャルか？
泉「ただの呼名だ。深い意味はねぇぞ？」
泉先生にそう言われたため、深くは考えないことにした。
…裏社会って色々あるんだな。
Ｃ「泉。この２人、どっちか貰っていいか？」
泉「山田弟」←
山田「ん？」
Ｃが山田の制服を摘み、持ち上げた。
え、怪力…すげぇ。
山田「え、なにっ？！」
Ｃに吊りあげられてる山田が暴れても何も
感じていないように入って来た窓側に向かって行く。
Ｃ「報酬はいらねぇ…前の仮だ」
泉「そりゃ有難い。教師の収入だけじゃ、
お前ら相手にやっていけねぇからな」
泉先生がそう言うと、ピタリとＣは止まった。
振り返ることはせず、背中越しで喋る。
Ｃ「…戻る気は」
泉「ないな。だりぃんだよ、そういうのは」
Ｃ「…そうか」
Ｃが窓枠に足を掛けた。
え、待て。何をする気だ。
山田「え、ちょっとま」
Ｃが山田を連れて、窓から飛び降りた。
…ここ……３階…！←
ありえねぇよ！
山田「うわぁぁぁあっ！！」
山田の叫び声が聞こえた。
………。
今だけ、山田に同情した。
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作者名：あまぐり(天樂) | 作成日時：2015年1月29日 18時
