第２７話「放課後、会長」 ページ27
■放課後 泉side
放課後の誰も居ない１ーAの教室。
教卓の上の纏められたプリントを回収するために態々来た。
確か、今日プリントを押し付けた。
…あー、黒崎Aて奴のクラスだ。
あいつは相当面白かった。
元から気になってた存在でもあったけどな。
俺が作った理科プリントだ。
相当な難易度にしておいたのが、黒崎Aは全て満点。
興味本意程度だったが、今日はいきなり本人から来た。
キリッとした顔立ちの割には、気怠そうな目。
それでいて、心中では色々考えてそうな奴だ。
「ねぇ…いい加減授業したら？」
理科のプリントを見ていたら、背後に�爐△い帖匹�居たのに気付かなかった。
後ろを振り向くと、腕を組みをした生徒会長が居た。
ま、生徒会長よりかは、おっかない番長の方が
あいつには似合うと思う。
それは、さておき・・・
泉「ムリムリ。俺、人前に出たら緊張して
声とかでないタイプ」
勿論、嘘だ。
本音がなかなか言えない相手なら居るけどな。
だが、こいつは意外と冗談が通じる。
「…よく言うよ」
泉「生徒会長様は、いい加減に名前を教えてくれないのか？」
「……教えない。だって、生徒と教師じゃないか」
あぁ、全くだ。
そんなのは必要がない。
生徒会長と言う肩書ある時点で教師は「会長」と、
呼べば済む話だ。
一々、自己紹介をするのも地球にとってエコじゃない。
会長「…あの人とはどう？」
泉「あぁ…あいつか？
あいつはもう末期だな。あの子が可哀想だ」
会長「…だよね」
俺が一番、この世で嫌いなヤツだ。
泉「お前が人を気に掛けるなんて」
「珍しい」。
そう言おうとしたら、会長が殺気を放った。
…おいおい。
泉「やっぱ、片足突っ込んでるだけはあるな」
会長「……まぁ、ね」
その才能を、表で活かすのは勿体ない。
が、こいつの人生だ。
来るも来ないもこいつ次第。
他人の人生に手を出すほど、面倒なモノはない。
会長「…平凡が一番だね。やっぱり」
泉「本当、年取ってくるとそれ分かるわ」
会長「君と一緒にしないで」
たまーに、毒舌交えるから勘弁してほしい。
■泉side end
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作者名：あまぐり(天樂) | 作成日時：2015年1月29日 18時
