第１２話「不良？先輩？」 ページ12
■
ようやく帰る時間になった。
斉藤は俺が告げたことを言っていないのか、
山田が斉藤に説教をされたことを隣で愚痴っていた。
実にいい気分だ。
ちなみに部活が全体的に始まるのは一週間後。
そのため一週間は、仕方なく山田と登校＆下校をすることになった。
まぁ、いいさ。
授業中に寝たら告げ口してやるから。←
山田「なー、A。聴いてるかー？」
A「あぁ、聴いてる」
聴いてない。
聴く気もない。
永遠に独り言でも言ってろ。
山田「本当かよ〜…ん？」
山田が急に立ち止まった。
俺も気になって立ち止まり「どうかしたか？」と尋ねた。
山田「いや、あれ…同じ高校の人かな？」
黒崎「？…あぁ、みたいだね…」
うん、同じ高校の恐らく不良と思わしき
男子生徒２名が女子１人を無理やり連れ去ろうとしている。
…ん？助けた方がいいのか。
山田「俺っ、助けてくる！」
A「山田！？」
山田ぁぁっ！！？
あぁぁ！面倒ごとに首突っ込みやがった！
不良の恐らく先輩と思わしき２人に山田は
「おい！」と声を掛けていた。
「あぁ？」
「誰だお前」
山田「その子、困ってるだろ」
やっと山田に追いつくと、すでに言い争いを始めていた。
…ん？女の子、田中じゃね。←
何故か溜息が出てきた。
戸惑った様子の田中に、声を掛ける。
A「田中、早く帰りな。
あとは、�爐海い�"がなんとかするから」
栞「うっ、うん！ありがとー！」
田中が大きくお礼を言って、走って逃げて行った。
いや、帰って行った。
あ？
勿論俺は、これからの事は見るだけだ。
山田が首を突っ込んだのが問題だからな。
つーか、山田。
最初、田中だって気付かなかったのに良く助けたな。
性格良すぎだろ。
俺には合わないな。
「て、女の子は？」
A「家に帰した」
山田「ナイス、A」
山田がそう言うと、怒った先輩が拳を振り上げてきた。
A「…チッ」
怒ったらすぐ手出すのは、幼稚過ぎるぞ。
面倒な奴だ…。
山田「A！下がってろ！」
山田が、向かってくる先輩２人を背負い投げした。
…凄いな。
こいつ、ここまで強かったのか。
(…馬鹿なのに)←
山田「今の内に逃げよう！A！」
A「お、おぅ…」
って、逃げるのか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 15人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あまぐり(天樂) | 作成日時：2015年1月29日 18時
