番外編3-(2) ページ15
「A」
「いらっしゃい」
「……」
「待て」
重要な事を忘れていた。
この男、ロリコンだった。
「ロリ？」
「やめろ」
「えーっと…」
「…あ、こんにちは。剣持刀也です」
「一ノ瀬胡桃、です」
「んふふ、よろしくお願いしますね」
「…！うん！刀也くん！」
「A」
「やめなさい」
そんな目で見るな。
人選ミスだったかもしれない。
刀也を選んだこと間違いだったかもしれない。
会いたいという個人の感情だけで呼ぶのはやめようね。
.
.
「胡桃ちゃん、ゲーム上手いですね。本当に初めてですか？」
「うん！初めて〜」
2人は初めましてとは思えないほど仲良くなっていた。
ていうか胡桃ちゃんが刀也に懐いた。
…逆かもしれないが。
私はというと、クッキーを焼いている。
もうすぐ3時だからね。
「ね、ここ教えて！」
「ここはね〜」
……距離近くない？
近いよ、近い。
「……私の刀也なのに」
自分でも驚くほどの声と言葉が出た。
「………？」
…もしかして。
………妬いてる？私。
いやいや、小学3年生に嫉妬とか。
「わ、いい匂い〜！」
「ほんとですね、Aが何か作ったのかな」
「2人とも、クッキー焼いたよ」
「やったー！」
「んふふ、よかったですね」
.
.
.
沢山遊んだからか、胡桃ちゃんは寝てしまった。
寝顔すら可愛い。
何らかの罪だろ、これ。
「A？」
「…んー？」
「今日ずっと思ってたんですけど」
「…もしかして、妬いてます？」
「違うし」
「んふふ」
「ずーっと僕の事見てましたよね、分かってますよ」
「久しぶりに剣持がいるなって思っただけですし」
「刀也」
「…刀也」
「んふふ」
「やー、Aがヤキモチかぁ」
「可愛いところありますよね」
「うるさい」
自分でもなにがなんだか分からない。
まさかまさかの小学3年生に嫉妬。
こんなこと誰が予想できただろう。
「安心してくださいよ、僕にはAしかいませんから」
「…うん」
「明日は甘やかして」
「仕方のない子ですね」
「いいじゃん…」
「んふふ、もちろんです」
「…Aちゃんと刀也くんって付き合ってたの？」
「胡桃ちゃん！？」
「い、いつから…」
「ふふ」
何その笑み。
こわい。
聞かれてたの恥ずかしすぎる。寝てると思ってたのに。
「大丈夫だよ、刀也くんはAちゃんのだもん！」
「も、もう言わないで…」
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a(プロフ) - nonoさん» ありがとうございます！そう言って頂けてとてもうれしいです…！ (2023年1月21日 13時) (
レス) id: 0169186134 (このIDを非表示/違反報告)
nono - 完結おめでとうございます！きゅんとするシーンや、コメディなシーンが交互にあって最後までずっとずっと楽しく読めました！ (2023年1月21日 0時) (レス) @page10 id: e1a1c2ea00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：a | 作成日時：2023年1月18日 18時
