もう一つの物語【終わりのセラフ】【一瀬グレン、16歳の破滅】 (ページ20)

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痛みページ20

意識を失って戻って、また失って。

その繰り返し

体内時計はすっかり狂ってしまった

ただ、演技をするのに疲れてしまったと思うだけ

弟とは違い、何も知らない私にとっては無駄な時間だった

そこに、拷.問室の扉が開く音が聞こえた

なんとなく顔を上げてみるとそこには暮人が居た

「どうだ、なにか話したか？」

問いかけられた拷.問官は何も情報がない事に少し焦りを見せている

「いえ、知らないの一点張りで…」

暮人は少し考えたようにし、

「もういい、おまえの父親が昨日息子と娘を開放してくれと講義しに来たぞ。」

淡々と喋る

「だから捕まえて拷.問した。そして一瀬グレンと同じ情報を吐いた。おまえらの父親は弱いな。一瀬グレンより5時間早く口を割ったぞ。しまいには心臓まで止まった」

心臓が止まった…？

「ふっ、安心しろ、救命処置で息を吹き返した」

「称賛するよ、こんな拷.問に四日も耐えれる人材が程度の低い分家に生まれるとは」

ここでやっと私が口を開く

「所詮一人が強くても何も変わらない。ねぇもういいでしょ。その様子だとグレンはもう終わってる。私から得られる情報はもうない。」

すると暮人は拷.問官に拘束を解くように支持し、拷.問官を外に出した

「………暮人。」

「なんだ」

「最近夢を見るの。暮人ととても似てる、男の子と原っぱで遊んでる夢。」