第6話 ページ6
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常備している薬が無くなりそうだったので、また貰わなくては、と蝶屋敷に向かった。
「こんにちは!誰かいませんかー!」
入口の扉を開けて大きな声で呼んでみるが、返事がない。
慌ただしくしているのかもしれないと思い、既によく知った屋敷の中に入る。
ある病室の横を通った時、聞きなれた騒がしい声が聞こえてきたのでノックもせずに激しく音が鳴るくらい勢いよく扉を開けた。
「善逸!!お姉ちゃんだよ!!」
「ぎゃああ!なに!?吃驚した!!急に扉開けんなよ!!」
叫び飛び上がったと思ったら凄い顔でこちらに顔を向けるのは、弟弟子である我妻善逸。実の弟ではないのに姉ちゃんと呼ばせている。愛い。
「なんだ、姉ちゃんか」
「Aさん!こんにちは」
「Aじゃねぇか!!俺と勝負しろ!!」
「炭治郎、伊之助も居たのね。こんにちは!」
可愛い後輩達は隊服を着ているが、怪我をしたのか少しだけど包帯をしているのが見えるが、それでもやっぱり皆とても元気だった。
もしかして善逸も怪我を……
「善逸も怪我したの!??ちょっと姉ちゃんに見せなさい!!」
「いやあああああ!!」
「本当にAさんは善逸の事が心配なんだな」
「ちょっと炭治郎!止めて!姉ちゃん止めて!!」
目に入れても痛くないくらい可愛がっている弟弟子の身体に怪我があるなんて!
善逸の隊服に手をかけて早業で釦を外す。
「怪我を見せなさい!!」
「腕!腕だから!脱がすのやめて!!」
「ははは!2人とも仲良しだなあ」
「なんか面白そうな事してんな!俺もする!!」
「伊之助はこっちくんな!!!」
ここは病室だということも忘れてぎゃあぎゃあと騒いでいると、ぽん、と肩を叩かれる。
「なによ!邪魔しない…で…」
一体誰だと振り返ると、そこには青筋を浮かべたここ蝶屋敷の主人である、胡蝶しのぶ様がいた。
「し、しのぶちゃん……」
「Aさん…?ここは病室ですよ?騒ぐのであれば…」
しのぶちゃんの拳がすっと持ち上げられる。
「ごめんなさい、静かにするからその手を下ろしてください…」
「次騒いだら、わかりますね?」
「はい」
善逸は助かったとほっとした顔をしている。
しのぶちゃんの額の青筋も消えたようなので私もほっと胸を撫で下ろした。
「…君は…一体何を…」
しかし、しのぶちゃんの後ろから姿を表した煉獄を見て、またさらに慌てることになる。
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青葉(プロフ) - 莉子さん» そんな風に言って頂けるなんてありがとうございます!とても励みになります´ω`* 頑張ります!! (2021年3月1日 23時) (レス) id: be645905ff (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - 先程更新された分のお話読みました!凄く胸がキュンキュンしました^^やっぱりウブな煉獄さんが好きです!原作のイメージそのままです( ´ ▽ ` )更新頑張ってください! (2021年3月1日 21時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
青葉(プロフ) - 莉子さん» コメントありがとうございます。そうなんです、常日頃は鋭敏でも恋愛事に関しては鈍感だといいよなぁなんて思いますね^^* (2021年3月1日 21時) (レス) id: be645905ff (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - もどかしいですねぇ^^でも煉獄さんぽくて、好きです。絶対鈍感ですもんね。 (2021年2月26日 19時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
青葉(プロフ) - ひまわりさん» 思う存分妄想を吐き出しております!もっと勉強しながら頑張ります、ありがとうございます! (2021年1月27日 10時) (レス) id: be645905ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青葉 | 作成日時:2021年1月16日 23時