第4話 ページ4
＊
今回の任務は簡単なものだったけど、鬼の数が尋常じゃなかった。弱い鬼が数十体も集まっていて、ひたすら探して追いかけて頸を斬っての繰り返しで、鬼の気配がなくなった頃には気付けば深夜を回っていた。
「嘘でしょ…もうこんな時間なの…」
身体はぼろぼろで、帰るのにも足が重くて思うように動けない。
少し休んでから帰るかと思いながらもゆっくりと歩を進めていると、暗闇の中でもわかる、炎の様な羽織が目に入る。
「あれ、煉獄？」
「…星来か！」
振り返った煉獄は私の名を呼ぶまでに少し間があったように感じる。
うまく回らない頭で、なんでここに煉獄がいるのかと考える。
「随分とくたびれてしまっているな！」
「ええそりゃもう…」
「しかし驚いたな！俺の担当地区の近くで任務だったのか？」
そうか、ここは煉獄の担当地区のすぐ側だったのか。
柱同士は任務も一緒になることなんて滅多にないし、ほとんど会うことがない。
だけど、私と煉獄の担当地区は隣同士なのでこうしてたまに会うこともある。
傍に近寄ってきた煉獄は、こちらに手を伸ばしてくる。
そのまま頬に手を添えられ、すり、と撫でられる。
「顔まで泥がついている」
「あ、」
「一瞬誰かと思ったくらい、泥まみれだな」
そんなに酷い姿をしているのだろうか。最初振り返ったときに間があったのは、酷い姿過ぎて誰だかわかってなかったのか。
なんだかそんな顔を見せるのが恥ずかしくなって両手で顔を隠す。
「あんまり見ないで…ぼろぼろだし！」
「はっはっは！！」
「そんなに笑うことないでしょ！？」
「いや、悪い。違うんだ」
何が違うんだ！泥まみれの私を笑ってるでしょ！
そんな事を思ってむくれていたら、顔を隠していた両手を掴まれる。
「君の姿に笑ったのではない。そんな事を気にしなくてもよいだろうと思ってな！」
「気にするよ！ほら、私も一応女の子だし！」
好きな人の前だし。少しでも綺麗な姿で居たいと思う気持ちなんて一生煉獄にはわからないだろう。
「こんなに汚れてしまったのも君が一生懸命頑張った証拠だろう。そんな姿が、俺はとても綺麗だと思うぞ」
「は……」
煉獄はそう言うと、ふわりと笑った。
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青葉(プロフ) - 莉子さん» そんな風に言って頂けるなんてありがとうございます！とても励みになります´ω`* 頑張ります!! (2021年3月1日 23時) (
レス) id: be645905ff (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - 先程更新された分のお話読みました！凄く胸がキュンキュンしました＾＾やっぱりウブな煉獄さんが好きです！原作のイメージそのままです( ´ ▽ ` )更新頑張ってください！ (2021年3月1日 21時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
青葉(プロフ) - 莉子さん» コメントありがとうございます。そうなんです、常日頃は鋭敏でも恋愛事に関しては鈍感だといいよなぁなんて思いますね^^* (2021年3月1日 21時) (レス) id: be645905ff (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - もどかしいですねぇ＾＾でも煉獄さんぽくて、好きです。絶対鈍感ですもんね。 (2021年2月26日 19時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
青葉(プロフ) - ひまわりさん» 思う存分妄想を吐き出しております！もっと勉強しながら頑張ります、ありがとうございます！ (2021年1月27日 10時) (レス) id: be645905ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青葉 | 作成日時：2021年1月16日 23時
