家が嫌いなんです ページ8
貴方side
ササッとメモ帳に電話番号を書いては、渡してくる。
それを受け取り、財布の中に入れた。
「伊地知さん、少しそこで待ってて下さい」
財布を開けたついで感覚で近くの自販機で、コーヒーと麦茶を買っては伊地知さんに渡す。
「コーヒーは飲めない人が居るので、麦茶はノンカフェインですので…ひと段落ついたら飲んでください」
コーヒーを飲んだあとなら意味無いけど。
そんなことを思っていると、少し否だいぶ嬉しそうにしている伊地知さんが目に入る。
「伊地知さんが、お父さんだったら良かったのに…」
ポロッとそんな言葉が出てしまった。
急いで口を抑え、周りを確認する…安心で一息ついてから伊地知さんに謝る。
「すみません、忘れてください」
人に謝る以前に、自分の父親が居ないか確認してしまう。聞かれていたら…そう思うとゾッとして身の毛がよだつ。
伊地知「…いえ大丈夫ですよ。おっと、私時間が…
すみません、用事があるので行きますね」
少しわざとらしくそう言って、その場を離れていく伊地知さん。どれだけ良い人なのだろうか、ほんとに父親だったら良かったのに そんなことを思う自分が嫌になる。
私も早足でその場から移動する。
父親と会いたくないから、また遭遇したら面倒臭い事になる
確信を持てるからこそ、急いで少しでも遠くに向かう。
チャイム鳴る前に帰んないと、怒られるのを分かっていながら
「煙になって…消えたいな。
なぁーんて、そんなの、出来っ子ないのにね!」
ニカッと笑い飛ばせ。
暗いことなんて1人の時ぐらい考えるな。
私は気の向くまま、誰かに導かられるように足を進める。
あんな恥ずかしいセリフ誰かに聞かれてるなんて知らずに
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シア - 最新お願いします!! (2月4日 19時) (レス) id: 5afea0a2a0 (このIDを非表示/違反報告)
夜奈(プロフ) - 琥珀さん» コメントありがとうございます!わわっ、嬉しいお言葉…更新頑張ります! (12月9日 18時) (レス) id: 9a4f7401ec (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 初コメ失礼します!この作品大好きです!応援してます! (12月8日 11時) (レス) @page23 id: 02b8c6d60a (このIDを非表示/違反報告)
夜奈(プロフ) - あまさん» コメントありがとうございます!無理のない範囲で頑張ります!めちゃくちゃ嬉しいコメントありがとうございます! (12月3日 18時) (レス) id: 9a4f7401ec (このIDを非表示/違反報告)
あま - お話の雰囲気すごい好きです!無理のない範囲で更新頑張ってください! (12月3日 18時) (レス) @page10 id: 626fa9ab7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜奈 | 作成日時:2023年11月30日 22時