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昼休み。毎日決まって本を読む、唯一の癒しの時間。だから今日も読もうとしたのだが…
慎太郎「Aさーーん」
「！？ どうしたの森本くん」
チャイムが鳴ってから、秒でこちらに来た森本くんにびっくりする。
慎太郎「友達、欲しい？」
「……はっ？」
慎太郎「余計なお世話かもしれないけど…俺さ、もっとAさんのこと皆に知ってもらいたいの。」
「おぉ…ありがとう……？」
友達は、欲しい。森本くんみたいに沢山居たら、毎日楽しいだろうし。それにしても、急にどうしたのだろうか。私みたいな元陽キャ現役陰キャに、友達欲しいって聞かれる。余計なお世話では無いけど、ちょっとびっくりしちゃう。
そんなことを思うと同時に、森本くんは後ろを振り向き、イツメンと呼ばれる細い人とでっかい人がくる。
慎太郎「田中樹と、ジェシー！」
…えっ、紹介してくれてる感じ？
樹「Aちゃんめっちゃ可愛いね。友達になろ。」
慎太郎「樹、ナンパ(？)しないであげて。Aさんびっくりしてるでしょ」
ジェシー「ジェシーです！よろしくね！」
「よろしくお願いします！……？」
クラスメイトから注目は浴びて少し恥ずかしい、急に友達？が出来て嬉しい、感情ジェットコースター。なんだかそんな状況が面白くて笑っちゃう。
樹「驚かせてごめんね。慎太郎がAちゃんのこと気にかけてたからさ」
「え、森本くんが？私のことを？気にかけて？」
ジェシー「クエスチョンマーク多いね」
？「樹〜、なにしてるの？」
樹「あ！凛〜〜」
「り、凛？」
クラスメイトの青木凛ちゃんかな？話したことないけど、誰にでも優しい子。もう1回言う、話したことないけど。
凛「あ、Aちゃん！？私ね、Aちゃんと話してみたかったの！」
「え、ああ…ありがとう」
凛「青木凛です！凛って呼んで」
樹「この子、俺の彼女。」
「なるほど」
これまた高速道路みたいに話が進んでいく。凛って樹くんと付き合ってたんだ…。あれ？さっき樹くん私に可愛いって言ってたよね、彼女いるのに大丈夫だったのか？
凛「私さ、Aちゃんと友達になりたい！親友でもいいよ！」
「ほんと？じゃあ親友の座空いてる？」
凛「空きまくりだよ〜〜」
友達が急に増えた。去年の私は、こんなことになるなんて思ってもなかっただろうな。
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作者名：りんご | 作成日時：2022年11月26日 18時
