あまいね 【原神】 【短編集】

続 ページ12

「ご馳走様でした。とても美味しかったです」


『それは良かった！また作りますね！』


洗い物の用意をしていると横にすっと入り込んでくる


手伝いをしてくれるのだろう、忙しいのに優しい


綾人さんのそういう所が好きだ


「本当にAさんのお味噌汁は好きです」


『毎日作ってあげましょうか？』


「いいんですか？」


『はい！だってわたし綾人さんのこと』



『毎日味噌汁作るくらいには好きなんですよ？』



目を大きく見開いて私を見る綾人さん


あれ、また間違った？


すぐ顔を戻してニコッと笑う綾人さん


本当ならここでありがとうというはずが


「私のこと好きですか？」


『はい？好きですよ？』


「じゃあ...愛してますか？」


『それはもちろん』


「なら、」



「あなたの一生を、私にくれませんか？」



私の一生を綾人さんに


あ、なるほど



『なら、私も綾人さんの一生ください』



これでおあいこだ。多分


「ふふ、もちろん」


「私の余生でよければ」


顔に手を伸ばされる


私の手は洗い物をしているから濡れているけど、綾人さんは拭いてたから


顔を撫でられるのが昔から好きだ


愛されてると自覚できる


人差し指で耳を撫でられる


すりすりしてしまうのは不可抗力だ


そのまま下に行って


顎に入って


私の顎を上げて


唇に柔らかい感触


「あなたの余生をきっと輝かせて見せます」


『ぁ...』


「好きですよA」


私もという前にもう一度


口を塞がれた

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