私達の主役は〇〇だ

No.84 一件は落ちが着いた ページ39

『はなみ様から何かございますか？あるようでしたら、こちらも手を打ちますが』

何も喋らない、喋れないのだろう

母国に自分の愚行が流れるなんて思いもよらなかったんだろうね。

余談だが、ぴくとが流す新聞社ってなんか、らっだぁ新聞とかいうらしいよ。聞いたことあるね。青い帽子が何故か目に浮かぶ。

「そ、それだけは、それだけはどうか」
『認めるんですか？』
「わかった、認めるから！私がしたこと認めますから！だから、お父様にだけは」

こいつの闇の根源はやっぱり父親か。国王と王女だからなにか大変なんだろうな。

彼女に笑いかける。

『コネシマ様、申し訳ありませんが、私の部屋の通信機を持ってくるよう頼んでもらっても？』
kn「OKD」
『Thank youk』

私Dじゃないけど

さっきの使用人さんだ。使わせてごめんね！

トランシーバーの横のボタンを押す。出るかな。

pk［はいはい］

出てくれた本当にありがとう。

『ぴくと？あの、新聞にしてばらまいてってお願いしたじゃん』
pk［うん］
『出来次第国にばらまいといて』
pk［はーい］

通信を切ってはなみに向くと、絶望の色に染まってる。ざまぁ。

「どうして、どうしてこんな・・」
『教えてあげましょうか』

簡単なことだよ。

『人の尊厳踏み躙った人間が、そのまま幸せになると思うなよ。報いってのは、必ず受けなきゃいけないんだ』

因果応報って言葉が何よりも似合う。

『貴方に何があってそうなったのか知りません。同情すべき理由もあるのでしょう』

だけどそれは私や辞めさせられたあの子達と何も関係がない。

「なんで！いやよ、お父様に殴られる！私はここまで上り詰めたのに！あんたのせいで！！」
『甘ったれるな！！』

甲高いヒステリック声が止む。

『やられた人間にだって感情はあるんです。罪を犯した人間が、救われようなんて甘いんだよ』

彼女は打ちひしがれたように、机に突っ伏す。

「わたしのせいじゃ、わたしの、わ」
『なら一生妄想の中に引き篭もってろ。何も解決しないし、何も動かない、てめえにとってそれが幸せならそうしてろ』

考える脳みそがあるんだ、私はこれ以上何もしない。あとは自分でけつでも拭いてろ。

kn「終わったんか」
『えぇ』

取り敢えず目標は達成。私にしてはいい立ち振舞だったわ。

kn「もう夕食の時間になるな」
『え』

時間全然見てなかった。

kn「ここで食いたないし、俺の部屋で一緒に食おうぜ」

お誘いじゃんやった！！！ついてくに決まってるんだよなぁ！

『喜んで！』

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