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*《2》 ページ14

「……ここで、いいか」

「……ん」

あたいの家の近くの公園。
幼少の頃によくここで遊んだのを、今でもよく覚えている。
いつもならここも、子供たちや親子が遊びに来ていて賑やかだったと思うんだけど、みんな空気を読んでるのかってくらい誰もいなくて、風がただ冷たい。
そんな公園の木陰のベンチに、あたいと忠臣は腰掛けた。

「……それでさ、話って何」

「お前は、肉体のまま夢と現を行き来出来るらしいな」

あーあ、やっぱりその話か。
第一声がそれなんて、いきなり核心を突いてきたって感じだよね。
それにしても、良く気がついたね。
ボイドールが何か言ってたのかな?
それとも……この世界の創造主さんに、直接会ってきたとか。
なんてまさか、そんなことある訳ないよね。

「何それ。意味分かんない」

……でも、ここは敢えて白を切り通してみる。
簡単に認めちゃったら面白くないんだもん。
折角本人が気付いてくれたのなら、最後まで話してもらわなくちゃ。
……そしたら忠臣が、ある一冊のノートを鞄から出した。
待って、そんなもの一体どこで……!?

「悪いが、少し調べさせてもらった」

忠臣は、ノートをぱらぱらとめくって、ある所で止めた。
そこにあったのは、ヒーロー達の名前や能力、設定などを書き写したページ。

「ちょっとタイム!
そのノート、いつ見つけて来た訳……?」

「言っただろう、"調べさせてもらった"と」

ほら、とページの端を指差す。
あたいは自分で忘れないように、このノートを更新した日時を端っこにメモしてるんだ。
そして、このページの端に書かれていた日付は……。

「"七月二日"。
お前がこの世界に初めて来た日と同日だ。
……違うか?」

「……」

待ってよ、ここまで来ると流石に想定外。
こんなの絶対おかしいよ。
このノートはあたいの家にも学校にも置いてなかったはず。
だって、この世界に来る前に"ある場所"に置いてきちゃったんだから。

「……もっかい聞くけど、そのノートはどうやって手に入れたの」

「ああ……。
……この"異世界記録書"の事か?」

「……っ!」

直接届けるよう言われたんだ。
この世界の"創造主"になぁ……?

そう耳元で囁く忠臣は……一体どんな顔をしてるの……?
忠臣は、この世界のどこまで"気付いて"るの……?

*《3》→←【B】ゆめたがえ。《1》【桜華忠臣】



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愛里(プロフ) - Twitterフォロしたよっ! (巨乳好き説) (2018年9月2日 16時) (レス) id: 95c5af7e07 (このIDを非表示/違反報告)
レウィシア(プロフ) - 初めてのCグスで〆る。 (2017年11月18日 23時) (レス) id: b8b95089d5 (このIDを非表示/違反報告)
レウィシア(プロフ) - リリカちゃんきょぬーにしてしまった……。 (2017年11月16日 20時) (レス) id: b8b95089d5 (このIDを非表示/違反報告)
レウィシア(プロフ) - コスマル太郎さん» 応援ありがとうございます。丁度マリアさんの次に書く予定でしたので、少々お待ちを。(コメント感謝)(最敬礼) (2017年11月12日 11時) (レス) id: b8b95089d5 (このIDを非表示/違反報告)
コスマル太郎 - アダムきゅんとの絡みが欲しいです…←出来ればでいいので!応援してます!頑張ってください! (2017年11月12日 1時) (レス) id: 1e17411a9f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レウィシア | 作成日時:2017年11月5日 16時

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