相良くんに一目惚れをした、女の子のお話 (ページ11)

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sideA

『今日ね、変な人に絡まれてた時に、三橋くんに助けてくれたんだ〜優しくない？』

『助けて貰ってから喋るようになったんだけど、あの人ふざけるけど、1回スイッチ入るとかっこいいんだよなぁ…』

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なぜ、私が三橋くんを褒めているかと言うと…

＿＿＿＿＿＿サ店にて

『もう、相良くんったらどんだけ好きって言ってもスルーだし、どうやったら振り向いて貰えるのよ！』

理子「A！！知ってる？相手を振り向かせる高等テクニック！」

『えぇ？！なにそれ！教えて教えて！！』

理子「それはね…

押してダメなら、引いてみろ！よ！！」

『押してダメなら…？』

理子「引いてみるのよ！例えば他の男の子を褒めてみたり、好きって言わなくしてみたり！つまり、嫉妬させるってこと」

『おぉ！！反射的に好きは言っちゃうかもしれないけど、私、頑張るよ！』

てことで、わざわざ開久に来てまで三橋のことを褒めることにした

本当は相良くん以外かっこいいって思ったことないし、本当に助けてくれたのはありがたいけど…

って言うのが本心

相良くんの前で褒めては見たけど、「は、？」って言ってから喋ってくれない

これほんとに効果あるのかなあ…

私は相良くんが喋ってくれないから、いつもより早めに帰ることにした

『智司！ひとりじゃ怖いから送ってって！』

智司「はいはい」

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side片桐

今日もまた開久にAが来た

まーた相良に好き好き言うのかと思いきや、好きって言ったのは最初だけで、いきなり三橋のことを褒め始めた

絡まれてたとこを助けてくれたんだってよ、優しいって言ったり、かっこいいって言ってたり、こいつ、急にどうしたんだ？

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その日の帰り道

智司「A、急に三橋のことを褒めだしてどうしたんだ？」

『え、あー…まあ智司にならいっか！えっとね、押してダメなら引いてみろって言われたから、今引いてる！』

智司「そうなのか、じゃあ三橋のことを好きってわけじゃないのか？」

『いやいや、好きなわけないでしょ！あんな卑怯者』

智司(それは相良にも言えると思うけどな…)

智司「まあ、それならいいんだ」

『送ってくれてありがとね！あ、相良くんにはこの作戦、内緒ね？』

智司「…おう」

すまない、俺は相良に言ってしまうかもしれない