【Ｂ】スペクタクルなフローズンワールドだね！《６》【アダム=ユーリエフ】 ページ2
・前作の続きを先に書き、その後に設定を書こうと思います。
＊
「……何故、私を放っておかれたのですか……」
「あっ……」
よく思い出してみれば……そうだった。
最初は女王さまの心を何とか開こうと必死だったんだ。
だけど仲良くなれた時、あたいはとても嬉しくて、それからは女王さまとばっかり話してて……。
そうして日付が経つ内に、アダムとお話すること、忘れちゃってたんだね。
「ごめんね、あたい、ちょっと夢中になっちゃってて……」
「貴方と先に出会ったのは、この私なのに……」
「そ、それは……」
ああっ、駄目だ、温度が下がっていく。
もしかして、アダムの周囲の温度って……本人の感情に左右されるものなのかな……。
だったら、あたいがきちんと伝えなくちゃ。
「あっ……でもね。
要はそれくらい、アダムと話したかったんだよ。そのために女王さまに会いに行った訳だし。
そうでなきゃ、あんなに熱中出来ないし……それに」
頬にかかる髪を手で横に避けて、自分の顔がよく見えるようにした。
「……アダムとだったら、絶対もっと夢中になれると思うから！」
そう、それこそ、心からの笑顔が見えるように。
「A……」
部屋の温度が上がった。
それも、最初に入った時よりもほんの少しだけ暖かくなったくらい。
これで、伝わったかな。
「……ありがとう、ございます……」
「……嫉妬しちゃった？」
「ふふ、そうかも知れませんね」
さっき注いでもらった紅茶は、もう冷たくなってると思う。
でも、冷気の当たらない底の部分は、きっとまだ温かいんだ。
「それじゃあ、こういうことで」
「ええ」
同時に、片手を出した。
考えてる事が同じなんだって嬉しくなって、そのまま手を伸ばす。
「お友達、ですね」
そしてあたいとアダムは、初めてテーブルの上で……握手を交わした。
「……うん！」
握ったその手は、冷たいけれど……何だか暖かい。
ちょっぴり顔を赤くしたアダムは、"少し恥ずかしいですね"と笑う。
でもあたいは嬉しい。
だって、寒かった部屋の温度が、さっきよりずっと暖かくなっていたから。
「……あっ。でも女王陛下にだけ曲を聴かせたこと、私は少し怒っていますからね」
「ええーっ！もう、今度キミの為にもライブやるから怒らないでー！」
「……ふふふっ、お待ちしていますよ」
……さて、と。
今度は、何の話をしようかな？
少し温かい紅茶を飲みながら、あたいはそう考えるのだった。
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レウィシア(プロフ) - マルリリさん» わぁ……！ありがとうございます。そう言ってくれる人が一人でもいらっしゃるだけで、私の心はとても救われます。これからも書いていきますので、どうか末永くよろしくお願いします……！（最敬礼） (2017年10月23日 20時) (
レス) id: b8b95089d5 (このIDを非表示/違反報告)
マルリリ - ハロウィンの話メチャクチャ面白いというか、全部の話が面白いです！更新頑張ってください！！ (2017年10月23日 1時) (レス) id: 5ef7ab9b35 (このIDを非表示/違反報告)
レウィシア(プロフ) - トーク機能を使うことで会話がかわいらしくなるあら不思議。 (2017年10月20日 0時) (レス) id: b8b95089d5 (このIDを非表示/違反報告)
レウィシア(プロフ) - まだお話も書いていないのに評価とお気に入り登録が来ていて驚いています……。ありがとうございます。（最敬礼） (2017年10月14日 11時) (レス) id: b8b95089d5 (このIDを非表示/違反報告)
レウィシア(プロフ) - 雪兎(うさぎ)さん» わぁひ。そう言ってもらえると私もとっても安心出来ます。ありがとうございます……！ちなみに私は全天もディーバもノーガードも持っておりません。← コメントありがとうございました。（最敬礼） (2017年10月14日 11時) (レス) id: b8b95089d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レウィシア | 作成日時：2017年10月13日 19時
