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*海人side




Aと夜を明かしてから1日が経った




今日俺は休み




今日は金曜日にもかかわらず珍しく午後休だとAが言っていた




すぐに連絡すると割と軽いフットワークのお陰でAの午後の予定を取り押さえることが出来た




待ち合わせ場所も特に決めていなかった為、俺は仕事が終わる時間を見計らってAの職場の前まで行った




腕時計を見つめた後、腕を組む




時刻は13時10分




「そろそろかな」




そう呟きオフィスビルの入口を見やる




するとちょうど自動ドアが開き見知った顔が出てくる




Aだ。




Aはこちらに気づくと、「え!?」と声を上げる




「なんでここにいるの!?」




「来ちゃった〜」




Aの様子が面白くてついそんなことを言ってしまう




「結構待った…?」




なんて様子を伺うように聞いてくる




「ぜーんぜん。今来たとこ」




そう言うと良かった〜と安心して胸を撫で下ろす




嘘。




俺らしくないけど楽しみでもう1時間弱はここにいた




自分でもびっくりするくらいAのこと好きなんだなあ




「私お腹空いちゃった、なんか食べたい!」




「あー、俺も腹減ったわ。なんか食いたいもんある?」




「あ!海人のこと連れていきたいところあるんだよね!」




そう言うと俺はAに連れられて近くの洋食屋さんへと入った




中に入るとお客さんがちらほらいた




そしてそのままAのあとを追うようにテーブル席へと腰かけた




見た目は古き良き洋食屋さんって感じ。




俺とAはお店イチオシだと言うオムライスを頼んだ




「ここね、職場の人に連れられてきたことあるんだけどほんっとに美味しくて感動しちゃった!」




そう言って目を輝かせる




「へえ」




俺は頬杖をついて楽しそうなAを見つめる




すると俺の視線に気付いて




「なに?そんなに見つめて、」




どうかした?と聞いてくる




俺は思わず言う




「いや、かわいいなあって」




え!?と驚くA




耳まで赤くなっているのが分かる




それにしてもいつから俺はこんなにAに甘くなってしまったのだろうか




それもこれもAが可愛いから仕方ない。




Aの反応を楽しんでいると注文していたオムライスが運ばれてきた




いたまだきます、と両手を合わせスプーンを口へと運ぶ




ぱくりと食べると甘い卵とケチャップライスの相性が良く頬が落ちそうだった

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作者名:ゆい | 作成日時:2021年8月10日 16時

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